ずっとロードスターが欲しかった! 中学時代からの友達と九州までロードスターで旅した思い出が忘れられず、理想の1台を探し続けた!!
アクセルを踏んだときのエンジン回転のツキが最高です!
エンジン編集部唯一の20代ムラヤマが担当する連載『若者だってクルマ好き!』。今回は、初めて乗った友人のユーノス・ロードスターの虜になり中古車を探し続けること2年、文句なしの1台とめぐり会った坂詰宙世さんを取材した。 【写真32枚】ユーノス・ロードスターはなぜクルマ好きの心を惹きつけるのか? このデザインは永久不滅だ!! ◆NA型ロードスターが欲しい! 神奈川県に住む23歳の大学3年生、坂詰宙世(そらつぐ)さんの愛車は、1991年型ユーノス・ロードスター(NA型)だ。 「去年の6月末に納車されました。ずっとロードスターが欲しかったんです!」 そのきっかけは3年前の9月に遡る。 「中学時代から仲良くしている友達と、彼のNA型ロードスターで九州まで自走で旅行に行ったんです。僕にとっては、それが教習所以来、初めてのMT車。これが楽しくて仕方なくて。それから何回もそのロードスターを借りて、数千キロは走りました(笑)。でもやっぱり、自分のが欲しい」 そこには坂詰さんなりのこだわりがあった。 「丸っこいデザイン、そして丸目のヘッドライトのクルマが好きなんです。だから、ロードスターを買うならNA型、それも、ボディが真っ黄色の限定車“Jリミテッド”と決めていました。でもJリミは個体が少ないし、何より僕が探し始めたときには、状態が良いのは高くて……」 そこで、坂詰さんは知人の紹介でアバルト595コンペティツィオーネを一昨年の5月に購入した。 「僕のクルマ好きの原点は父が乗っていたアルファ・ロメオ155Q4だから、イタリアの血も流れているんですよ(笑)。595は珍しい赤とグレーの2トーンで、普段使いからサーキット、冬にはスキーにも行きました」 お父様はほかにも、トヨタMR2(AW11型)、カローラ・レビン(AE86型)などを愛するフリークだったそう。坂詰さんは純粋培養のクルマ好きなのである。 595に乗っている間もロードスター探しを欠かさなかった坂詰さんに、急に話が舞い込んできたのは去年の3月のこと。 「中古車販売をしている大学の先輩と焼肉に行ったとき、『NAロードスターを買取りしたけど、これ、買わん?』と言われて。見せてもらうと状態がものすごく良くて、Jリミではなかったけれど、タン革×グリーン外装のVスペシャル。この組み合わせも大好きな仕様で、今は見た目で一番気に入ってる部分です(笑)。状態を考えれば、相場よりずっと安くしてもらえたので即決しました」 ◆幸せで堪らない 待つこと3ヶ月。坂詰さんはついにロードスター・オーナーになった。購入時の走行距離は13万8千km。8ヶ月で9千kmを走った。 「“B6”エンジンのレスポンスが良いですね。ワイヤー・スロットルでダイレクトに操れるから、アクセルを踏んだときのエンジン回転のツキが最高です」 基本的には購入時の状態を保っている。 「ガレージ・ベリー製のリップ・スポイラー、フロント・ストラットのタワーバー、マキシムのエキマニ、柿本のマフラー、これらは全部前のオーナーがつけていました。それに、ショップ・チューンのオーリンズ製車高調も入っていて、この脚がとても良い動きをするんですよ」 と、友達に愛車自慢をしているうちに、次々と“オーリンズ”脚にする仲間が増えたそうだ。 「ロードスターは、所有欲がすごく満たされるんです。飛ばさなくても十分楽しいし、屋根が開くってだけでもワクワクします。紅葉や桜の季節にオープンにして走るのが、本当に幸せで堪らない!」 さらに、ロードスターにはこんな魅力もあるという。 「ロードスターはNA型からND型まで、どの世代も愛されていて、どれも思い思いのカスタムが気軽にできるのが良いですよね。気がつけば僕の周りにも7人もロードスター乗りの友達がいるけれど、みんな違う。それを見て、話して、乗って楽しめるのはロードスターならではの魅力だと思います。あ、そうそう、ついに弟まで、ND型ロードスター乗りになっちゃいました(笑)」 取材日の3月10日朝、坂詰さんは代官山蔦屋書店が主催する月例のテーマ別オーナーズ・ミーティング『モーニングクルーズ』に参加。この日のテーマは偶然にも「ユーノス・ロードスター」だった。会場に並んだ個性豊かなロードスターを眺めて、他の参加者との交流を楽しんでいた。 最後に、坂詰さんの今後のカスタム計画を聞いた。 「ホイールは、今のBBSも良いけれど、エンケイのRPF1も履いてみたいな。それにメーター・パネルをヴィンテージ調のものに替えたいです。でもそれは最後かなぁ」 坂詰さん、今度私のNB型と一緒に、ツーリングに行きましょうね! 文=村山雄哉(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正 (ENGINE2024年5月号)
ENGINE編集部
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