湘南の新システム4-4-2、選手・監督の手応えは? キム・ミンテは「面白いチームになる」田中聡は「僕のところは自由になった」
安定した戦いぶりが見込めるはず
攻撃面にも課題はある。ビルドアップの安定感は発展途上で、敵陣深くまで侵入する確率も低い。カウンターでファイナルサードまで踏み込んでも、チャンスにつながらないプレーが続いた結果、2トップのルキアンと鈴木章はシュート0本で試合を終えた。 守備は及第点。攻撃はまだこれから。そんな印象の新システムでの初陣について、各選手や指揮官はどう捉えたのか。それぞれの答えはこうだ。 「連動して奪いに行く、ミスを誘うシーンは、準備の通りに出してくれました。攻撃面でも、ボールを奪ってゴールに近づく場面はあった。ただ、勝つためにはあと一歩、決めるためのアイデアが必要だと感じました」(山口監督) 「今日の試合でやりづらさを感じることはなく、僕はキャンプの時から、この形の方が良いと思ってやってきました。ただ、選手個々の判断で押し負けた部分はあると思うので、経験を重ねてそこが改善すれば、もっと面白いチームになると思います」(キム・ミンテ) 「システムが変わってどうか、というのは、僕はあまり意識していません。11対11でやるスポーツで、そこに変わりはないです。智さんが求めていることをチームでやる。システムに関わらず、根本は昨季と変わりません」(池田) 「4-4-2で、特に守備のところはキャンプから上手くやれています。まだ始めたばかりですが、良い形でできている手応えはあります。あとは、昨季までの3バックと併用して、相手によって変えられるようにできれば、さらに面白いのかなと」(鈴木雄) 「ダブルボランチになったことで、僕のところは自由になったというか、アンカーよりは動きやすくなりました。前に絡める回数も増えたので、個人的にはやりやすいです」(田中) 山口監督やキム・ミンテが語ったキャンプ中に掴んだ手応えと、公式戦だからこそ見えた課題。池田の言う、システム以前の原理原則の重要性。各々、今節の川崎戦で確かな収穫を得たようだった。 いずれにせよ、2024年シーズン、そして4-4-2での戦いはまだ始まったばかり。山口監督のもとで修正を施し、選手同士ですり合わせて完成度を高められれば、3バックで戦った昨季以前よりも安定した戦いぶりが見込めるはずだ。 川崎戦の敗戦を糧とし、次戦で一定の成果を見せたい。注目の2節・京都サンガF.C.戦は3月2日、14時からサンガスタジアム by KYOCERAで開催される。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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