書店の新業態として定着するか 定山渓のホテル内に書店オープン
電子書籍化が進み、街の書店が少なくなる中、観光客に人気の札幌の定山渓温泉に地域で唯一となる書店が今月オープンしました。今月営業を始めたその名も「風呂屋書店」。札幌・南区の定山渓第一寶亭留翠山亭の2階にオープンしました。書店は、これまで湯上りの休憩場所として使われていた広さ130平方メートルほどのスペースに設けられました。小説や絵本のほか、北海道にまつわるエッセー、旅をテーマにした本などおよそ2千5百冊が並び、温泉街の立地に合わせた品揃えを意識しています。全国的に書店が減る中、出版以外の業種の参入を促そうと、大手書店チェーンの丸善ジュンク堂をグループ会社に持つ大日本印刷が支援し、本選びや仕入れを担います。宿泊者は無料で利用できるほか、一般客も入場料を払えば、隣接したラウンジでコーヒーなどを楽しみながら、購入前の本を手に取って読むことができます。 第一寶亭瑠採用広報室の大島彩乃室長は、「そういった時間に(長期滞在する場合に)本といったものが親和性が高く、お客様に寄り添えているのかなと思います。旅先での本との出会いを、旅館というゆっくりとした時間をすごせる場所で体験していただきたい」とアピールします。 書店のみの一般客の利用は、午前11時から午後3時まで。入浴とのセットプランもあり、午後1時から利用できるということです。