「健康保険証を残して欲しい」医療関係者からの切実な声 マイナ保険証はなぜだめなのか
■”トラブル”も敬遠される理由 マイナ保険証が敬遠される理由の一つはトラブルの多さです。 福岡県歯科保険医協会が去年11月から今年1月まで調査した結果、県内の142の歯科医院のうち104医院、つまり7割以上の歯科医院がトラブルがあったと回答しました。 この状況は今も改善されていないということです。 ■大正時代から続く歯科医院 福岡県北九州市で大正時代から続く歯科医院。院長は、マイナ保険証への移行に戸惑いを感じています。 杉山歯科医院 杉山正隆院長「わずかなスペースだけど、やっぱりこんなのも置かないといけないから、22坪しか無いところに機械置くのって邪魔になるんですよ」 登録情報の文字化けやタイムラグによる支払いトラブルもあるそうですが一番の問題は顔認証だと言います。 杉山歯科医院 杉山正隆院長「一つはやっぱり認証の問題でピッてやってすぐ認証できる方もいれば、できない方もいるんですね。顔写真を撮る機械も基本的には固定されているので、例えば小さい子だと抱え上げないとできなかったりとか、障害のある方、車いすの方とかもできないということがあります。その方の病歴もだいたい頭の中に入っているし、カルテに書いているものなんですけど、そういう方であっても、あんた、誰ね?というのがマイナの制度。それで認証ができなければダメなんですね。そこがやっぱり最大のデメリットですよね。」 ■マイナ保険証を利用しない選択肢もあるけれど・・・ 政府は移行措置として従来の健康保険証も有効期限内であれば、最長で来年12月1日まで利用できるとしています。 また、それ以降もマイナ保険証を取得していない場合には、資格確認書を発行して、保険診療を受けることができるとしています。 マイナ保険証を利用しない選択肢も残されてはいるのですが、そのことはあまり周知されていません。 薬局を利用した人「80代ぐらいの方だったと思うんですけど、自分は持っていないからどうしたらいいですか、と尋ねてあったんです。窓口の方に。そしたら、手続きをしてくださいと。来月は必ず。次回のときには必ずマイナ保険証を提示してください、とかなり強めの口調でおっしゃられていましたね。」