モグライダーともしげ、芝大輔の異常なモテっぷりにハラハラ「芝くんを取られなくてよかった」
芝くんを取られなくてよかったです
ーー芝さんを横取りしようとする人の存在に、ハラハラしたりも? ともしげ「ハラハラした時期もありましたけど、よかったです、取られなくて」 ーー芝さんがほかの人になびかなかった理由は、なんだと思いますか? ともしげ「僕も変なんですが、西くんっていうのも相当変だったので、それで助かったのかもしれないです」 芝「西くんの話で時間使うなよ」 ともしげ「僕はとにかく、“ともしげと組んだら売れない”という死神みたいなことを言われていましたし」 芝「相方がネタを作っていたんでしょうけど、その人が作ったネタには、絶対にならないから。たぶん、それがみんな若いうちは結構キツいんじゃないですかね」 ーー型にはめようとすると難しいと。 芝「“『あいうえお』と言ってくれ”ということくらいはできると思うじゃないですか。それができないから」 ともしげ「次元が違うんでしょうね。僕は僕でやりたかったんですけどね」 ーー芝さんが、ともしげさんに対して「思い通りになる人じゃない」と気づいたのはいつ頃でしたか? 芝「結構すぐでした。お笑いを辞めていたときになんとなく思いついていたネタがあって、それをともしげと組んだときに"合いそうだな”と思ってやってみたら、ハマリが良かったので、ああいけた、と思いました。ともしげとは友達期間もなくコンビを組んだから、何ができるのかをいっぱい見ていかなきゃいけないと思っていましたね」
コンビ結成後にまず意識したこと
「それまで何回も解散を経験していただけに、自分の思い通りにいかないもんだってことは、痛いほどわかっていた」という芝さんがともしげさんとのコンビでまず意識したことは、「自己主張をゼロにする」ことだったという。 芝「自己主張をゼロして、ともしげが好きなようにやってウケないっていうもの全部経験して。最初の1,2年くらいは言われるままにやったという感じです。たぶんこうやって身を持って知っていかないと、受け付けなかっただろうし」 ともしげ「そうやっていろいろやってみて、“もうなにもない”みたいになったとき、僕が昔のコンビのときにやっていたコント55号さんみたいなネタがあって、それっぽいものをやってみることになりまして。そういうネタを考えてくれるようになって、先に進んだような気がします」 芝「“これがウケたらおもしろくなりそうだな”という感じはしましたね」 ともしげ「それにやっぱり、そのあとマセキに入ったのも大きいですね。マセキはライブでネタの時間制限を気にしない事務所だったんです。賞レースは2,3分とかですが、マセキは8分、10分でも“ウケればいいよ”という感じで」 ーーモグライダーの可能性が潰されなかったと。 芝「そうですね。吉本に入っていたらここまで行けなかったかなと思います」 ただし、世はショートネタ最盛期。のびのびとウケるライブの一方で、ふたりの前に強固な壁が立ちふさがることとなるのだった。 モグライダー 芝大輔(しば・だいすけ)。1983年7月25日生まれ、愛媛県出身。 ともしげ。1982年5月31日生まれ、埼玉県出身。 2009年1月、コンビ結成。ライブシーンで高く評価され、2021年『Mー1グランプリ』決勝初進出。トップバッターを努め、結果は8位となったがトップバッター最高得点(当時)を記録した。翌年、テレビ出演が急増しブレイク。2023年にも『Mー1グランプリ』決勝に進出し、7位となった。今年がラストイヤーとなる。 有山千春
有山千春
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