焼台のDJブースより愛を込めて『ろばた焼き 富久松』【絶滅寸前!? 昭和メシ】vol.3
海老焼き
常連さんの裏メニューを教えていただきました メニューにはない味噌ベースの焼きおにぎりをオーダし、ホタテ貝のバター焼きの残った汁をつけて食らう。これが、最高であり最幸の味だとか。
メボウ(イカの口ばし)
九十九里浜産 はまぐり焼き
たち魚焼き
焼きアワビ
たまねぎ
あじのお刺身
ご主人と息子さんで営む
焼台でお忙しいご主人の代わりに息子さんにお店の歴史を伺いました。 「創業は昭和55年。私が小さな時から父はここの焼台に立っていました。夜にここのお店でお客様と話しながら食べる、ホタテバター焼きが大好きでした。 父は旅が好きで、旅先でインスピレーションを受けてメニューにしていますね。 小型船舶の免許も持っており、沼津に釣りに行ったりして、その食材などもお店に並べています。実はバブルの後に、絶滅(閉店)の危機に陥ったことがあったのです。その時に父が各地域の食材を集め炉端に並べてみたところ、それを求めてお客様が帰ってきてくれて、今にいたっております。」」 息子さんは昼間は臨床検査技師をされながら、夜はお父さんのお店を手伝っているとのこと。素晴らしい昭和の文化のお店を繋いで欲しいと願うばかりです。
カウンターの隣にいたお客様と仲良くなり
「地元で美味しい『ろばた焼き』があると聞いて初めて来たんだよ」 カウンターの隣にいたお客様との会話も弾みます。なんだか心がほっこりしてきた私が、「この近くでもう1杯くらい飲めるお店ありますかね?」と聞いたところ、「よし、俺がつれてってやるよ。」と。結局、初めてお会いした方に次のお店を奢っていただくことになりました。なんとも昭和っぽい展開(独断と偏見)。 美味しい料理とカウンターは人の心を近づけます。知らない町で知らない人と出会い、最高の食材を食らう。こんな贅沢ができるお店が、富士吉田にはあります。みなさまぜひ足を運んでみてください。
皆さま、良いお年を!
●SHOP INFO ろばた焼き 富久松 住所:山梨県富士吉田市下吉田4-2-30 tel:0555-24-3223 営:月~土 17:20~23:00 (L.O 22:30) 休:日
●著者プロフィール 鈴木英司 某IT企業役員 1977年横浜生まれ。 普段はデジタルを追い、土日は未だドアを開けたことのないお店を訪れ昭和へのタイムリープの扉を探す。好きな場所は路地裏。
鈴木英司 編集◎ヨネダ商店