さすがの走りを見せたロマンチックウォリアー（左）

［ＧⅠ安田記念＝２０２４年６月２日（日曜）３歳上、東京競馬場・芝１６００メートル］ 　舘林（美浦南）東京競馬場のエルトンバローズと香港馬ヴォイッジバブル、美浦入厩のダノンスコーピオンと木曜追いが多いな。 　山河（美浦南）その馬たちのジャッジは追い切り速報に任せるとして、水曜追いで良かったのは？ 　舘林　ウッド組ではウインカーネリアンの充実ぶりが目立っているぞ。１週前は馬が走りたくてたまらない、といった感じで楽々と６ハロン７８・８―１１・２秒の好タイムをマーク。衰えるどころか７歳にしてピークを迎えた感じだ。最終追いはサッと流した程度だが、今のデキなら初戴冠があっても驚けないな。 　山河　国枝厩舎はパラレルヴィジョンとフィアスプライドの２頭出しですが？ 　舘林　時計は平凡でもパラレルヴィジョンのほうが気配は上だな。先行していた２頭を楽な手応えのままアッサリとかわし去って最先着。前走からプラスアルファとなるとどうかだが、少なくとも好調キープは間違いない。 　山河　坂路ではレッドモンレーヴが良かったですよ。レース間隔は詰まってますが、動きに硬さはなくシャープな伸びを見せました。前走の反動は皆無と判断できます。 　舘林　ところで火曜は東京競馬場でもう１頭の香港馬ロマンチックウォリアーの追い切りを見たんだよな？ 　山河　やはり〝香港最強〟の肩書はダテではないですね。帯同馬を抜き去った瞬発力も目を引きましたが、普通に歩いているだけでもオーラが半端ないです。地の利がある日本馬でも、今回のラインアップでは太刀打ちできないのでは？ 　清水（栗東坂路）ただ記者会見では日本馬には警戒している、って言ってたんですよね。 　山河　うん。マクドナルド騎手はソウルラッシュをライバルの１番手に挙げてたね。 　清水　さすが世界の名手は分かってますね。最終追いは反応を確かめる程度の内容でしたが、シャープな伸びを見せていました。中間はウッドでラスト１０秒台を連発してますし、現役関西馬の中でも動きだけならナンバーワンといえます。 　舘林　東京への輸送が控えているだけに、他も手控えた内容が大半だな。時計だけではジャッジが難しいだけに、お前の目が頼りなんだぞ。 　清水　責任重大ですね。ナミュールは前回の反省もあってソフト調整ですが、ラストは１１・９秒の切れを発揮。陣営の思惑通りの調整内容のようです。ガイアフォースは稽古駆けするタイプですが、中間は坂路でラスト１１秒台を２回マークならケチはつけられません。もう１頭挙げればステラヴェローチェですね。水分を含んだ重い馬場をものともせずに力強く伸びたように仕上がりは万全です。