広島人でも遭遇すればラッキー ハート形つり革、レアな出合いつかんで 広島県内の公共交通機関に
広島県内でバスに乗って何げなくつり革をつかんだら、なんだか手の感触がいつもと違う。不思議に思ってつり革の輪をよく見たらハート形だった―。そんな経験をした人もいるのでは。 元々は2017年12月、県バス協会(広島市東区)と広島市内で路線バスを走らせる8社が「バスとの出合いを楽しんでほしい」と始めた。各社1台に限定し、つり革の輪を一つだけピンクのハート形にした。18年4月には、福山市や尾道市で路線バスを走らせる6社も導入。バス協会によると、多くの事業者が今でも続ける。 広島バス(中区)は20年8月、創立70周年記念で、マスコットキャラクター、ピンポさんを降車ボタンなどにあしらったバスの運行を開始。その特別仕様車「ピンポさん号」にハート形のつり革を付け替えた。「降車ボタンとセットで乗客の思い出になれば」と願う。 広島高速交通(安佐南区)が運行するアストラムラインは14年から話題提供で始めた。全車両の約5400個のつり革でハート形は3個。うち2個はピンクと青のペアで隣り合っている。 恋愛成就の願掛けにもなると言われる公共交通機関のハート形のつり革。乗客のさまざまな思い出や願いも一緒に運んでいる。
中国新聞社