湘南ベルマーレ・伊久間洋輔監督

1月12日、墨田区総合体育館にてFリーグ2023-2024ディビジョン1ファイナルシーズン下位リーグ・第27節が行われ、湘南ベルマーレとY.S.C.C.横浜が対戦。湘南は6-2で勝利した。 マイボールで試合をスタートした湘南は、序盤からGKの中澤航がハーフラインまで攻め上がり先制点を狙うも、フィニッシュにはつながらず。徐々に押し込まれると、5分、カウンターから3対1の数的不利を作られ失点。9分にも1点を失い2点を追う展開に持ち込まれてしまう。 そのまま横浜ペースで進んだ試合だが16分、萩原真夏がゴール前で相手GKに圧力をかけミスを誘うと、ボールを奪ってそのまま決め切り1点を返す。さらに第1ピリオド残り40秒には高橋広大の右サイドのキックインから、山﨑歩夢がダイレクトシュートを決め、試合を振り出しに戻した。 続く第2ピリオドは、GKをフィウーザに変え横浜のシュートをしのぎ徐々に攻勢を強める湘南は、24分、牧野謙心のボレーシュートのこぼれ球を高橋が押し込み、ついに逆転。31分にはエース・堀内迪弥のゴールでリードを広げると、最後は林田フェリペ良孝と高橋のパワープレー返しで2点を追加し、6-2で試合は終了。レギュラーシーズン2試合ともに引き分けで終わった横浜相手に、シーズン初白星を飾った。 試合を終え、伊久間洋輔監督と萩原が記者会見に出席した。

判断がすごく噛み合ってきた

●湘南ベルマーレ｜伊久間洋輔監督 ──試合を振り返って。 今日もいつもどおり、たくさんの湘南サポーターの応援が力になりました。試合に関しては先に2点を取られるという苦しい展開ではありましたが、前節同様非常にプレスにもいけてましたし、真夏がああいう形で点を決めてくれてみんなもいけるぞという雰囲気になりました。あとは2点目と、3点目にセットプレーで点を奪えたことも非常に大きかったです。守備に関しては、前半押し込まれている時にボールとの距離が少し遠かったので話をして、後半は修正でき、湘南らしいお祭りのようないい勝ち方ができました。最終節をこういう形で終われたのはよかったと思います。 ──27節を終えた総括をお願いします。 今日のようなゲームができるチームだとは、ずっと思っていました。ただリーグの中盤での主力の怪我と、それを補う選手の成長が追いつかず、難しかったところがありました。ここに来て、昨シーズン出てない選手が出場機会を増やし、成長が促進されたんじゃないかなと。全日本に向けてもそうですし、来シーズンのことはまだわからないですけど、選手たちがプレーを続ける上での自信になったんじゃないかなと思います。順位は悔しい結果にはなりましたが、そういう面で言えば先が見えるシーズンになったと今は思っています。 ──菊池大介選手を起用した理由や期待したことは？ 彼はJリーグで長いシーズンプレーしていて、基礎技術も高く、フィジカルコンディションは非常にいいものがあります。そこはおそらく、Fリーグの中でも争えるぐらいのものをもっている。ただ、例え元Jリーガーであってもフットサルをこのトップリーグでプレーするのは、とても難しいことです。1年間練習を積んできて、このリーグ終盤は練習でもフットサル的な動きやディフェンスの動きが非常に良くなってきています。選手権に向けても彼の力とが必要になってきますし、もっと力を発揮できるんじゃないかなという期待も込めてピッチに送り出しました。 ──得点力不足の部分を、戦術面で補うのか、それとも補強して人で補うのか。来シーズン以降改善するためのプランやイメージはありますか？ もちろん、いい選手を補強して欲しいとは思っています（笑）。 一方で負けてる試合でもやろうとしてることはあって積み上げをしてきて、最終的にナタンの加入もありましたし、他の選手たちもプレーの判断がすごく噛み合ってきた部分もあります。この11月、12月はある程度、戦術的なものをプランに入れることもできて良くなってきているので、今後も何かを新しいことをするというよりは、精度を上げることが必要だと思っています。そうすることでセットプレーでも点が増えるし、ディフェンスが良ければカウンターにもつながる。攻撃に関しては前からお話ししているように、ボールを保持して前に進めてシュートまで行く。チームとしてはいくつかの得点パターンが見えてきてるんじゃないかなと思います。