上海と深圳の住宅市場、購入意欲回復の兆し-値引き取り下げも
(ブルームバーグ): 中国の上海市と深圳市で週末、住宅購入への関心が持ち直しつつある様子がうかがわれた。住宅ローン規制の緩和が寄与したもようだ。
上海では、週末に新たなプロジェクトで売り出された300戸を超える物件の約90%が売れた。深圳では買い手の関心が急速に高まり、値引きを取り下げたデベロッパーもあった。中古住宅の販売は両都市で回復した。
中国政府は長期化している不動産市況の低迷に歯止めをようと、これまでで最も強力な市場救済策を打ち出した。国営新華社通信の集計によると、全国200以上の都市で購入制限や住宅ローン頭金比率の緩和が行われ、上海や深圳、広州といった大都市も中央政府の方針に従った。
金融の中心地である上海では2日、象嶼地産のプロジェクトに非常に多くの購入希望者が列をなしたと、あるエージェントは説明。「これほどの顧客の波は長い間、見たことがない。質問に答えるために昼夜を問わず働いている」と語った。
一方、中国不動産危機の象徴にもなっている大手の不動産開発会社、万科が発表した5月の住宅販売額は前月比11.5%増の233億元(約4990億円)。前年同月比では29.3%減った。同社は深圳に本社を置いている。
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原題:China’s Biggest Cities See Housing Market Pick Up After Easing、China Vanke’s Sales Slump Eases as Housing Market Picks Up (抜粋)
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