野生鳥獣対策で注目!トウガラシを試験栽培【長野・岡谷市】
野生鳥獣による農作物への被害が深刻化する中、岡谷市でトウガラシの試験栽培が始まりました。遊休農地の解消も兼ねた取り組みとして関心が高まっています。 県内の野生鳥獣による農林業被害額は2022年度、7億3800万円あまり…。多くの農家が頭を抱える中注目を集めているのがトウガラシ栽培です。 岡谷市で始まった試験栽培には市の職員や農業委員が集まりました。 苗をひとつひとつ丁寧に植えていきます。 ■岡谷市農業振興課・黒渕浩人さん 「トウガラシの実はやはり辛いものですから鳥獣の被害に遭いづらいと聞いている。ただし芽は食べたりされると聞いているのでそこらへんは気をつけたい」 サルやイノシシ、シカによる食害に、毎年悩まされているという岡谷市。昨年度の被害量は4251キロ、被害額にして61万6000円にのぼり前年度と比べると大幅に増えていることが分かります。 また農家の後継者不足などで年々増えている遊休農地の解消にもつながると期待を寄せています。 ■植栽に参加 「(トウガラシ栽培は)重労働ではないから高齢者でも対応が効く良いと思うね、条件的には」 苗はトウガラシの製造販売を手がける八幡屋礒五郎から256株を無償でもらいうけました。栽培するのは「信八(しんはち)」という品種。種まきから収穫までの生育スピードが早いことに加え、従来の品種よりも草丈が短く倒れにくいため比較的、手軽に栽培できるといいます。 ■岡谷市農業振興課・黒渕浩人さん 「最終的にできたトウガラシは八幡屋礒五郎で買い取ってもらう。販路も確定している部分で非常に有効かと思う。」 10月ごろに収穫し、来年1月から3月の出荷を目指します。