避難所に“居酒屋”オープンは夜の1時間のみ「笑顔を見ると心が温かくなる」開設したバスケットボールチームの想い
いまは避難所となっているバスケットボールB3リーグ金沢武士団(サムライズ)の練習拠点に、復興に向けての活力にと被災した人たちが語らう憩いの場が時間限定でオープンしています。 【写真を見る】避難所に“居酒屋”オープンは夜の1時間のみ「笑顔を見ると心が温かくなる」開設したバスケットボールチームの想い 鍋に用意された鶏の手羽先に肉じゃが…どれもおいしそうです。石川県七尾市の避難所、田鶴浜体育館からお伝えします。 料理を作っている金沢武士団の原島敬之アドバイザーに尋ねました。 ■「笑顔を見ると心があったかくなる」練習拠点に開設した“語ろう亭” Q.ここはどんな場所 原島さん「七尾市田鶴浜の体育館にあります避難所です。そのなかに“語ろう亭”というスペースを設けています。我々、金沢武士団が日ごろ体育館で練習拠点として毎日練習をさせていただいていましたが、そんな中で被災しました。お世話になった方が避難所にいるので、その中で、我々としては何か恩返しという事で、皆様に温かい料理を出させて頂いています。語ろう亭も、18日から皆さんが語り合える場として、料理を食べて頂きながら、お酒なり、お茶なり、コーヒーを飲んでいただいて、皆さんが語らっていただけるようにさせて頂いています」 体育館には全国からお酒であったり、ジュースであったり、いろんな寄付が集まって成り立っています。そして、提供される手作りの料理も評判です。語ろう亭は毎日夜8時にオープンということで、昨夜のようすを取材しました。 ジョッキを掲げる原島さんが「乾杯!」と声を上げ、思い思いに乾杯をする利用者たち。感想をたずねると「ここは4回目。安らぐというか、笑顔を見ると心があったかくなる。これからどう生きていくかとか、毎日話し合いながら」と答えくれました。 原島さんに、語ろう亭をオープンした狙いを聞きました。 ■語ろう亭をオープンした狙い 原島さん「皆さんが被災して、2日の日からずっと避難されています。そのなかで、一人ぼっちでいる方ですとか、なかなか会話が出来ずにいる方もいました。お酒が飲めなくて、隠れてこそっと飲む方もいらっしゃいました。私としては、そういった方々が、心のケアとして、今後、皆さんともっともっとコミュニケーションを取りながら、語り合って、心のケアが出来るようなスペースをという事で開きました。普段は、クラブハウスではあったんですけども、今回は“語ろう亭”として、いろんなものを置かせて頂いて、皆さんでゆっくりと時間を過ごせるようにさせて頂いている。」
その金沢武士団ですが、先週の金曜日、震災後初めてのホームゲームに臨み、練習拠点のこの避難所も大きく盛り上がりました。頑張ってほしいサムライズですが、普段練習している体育館は今は避難所になっていて、42人が生活しています。 “語ろう亭”や、パブリックビューイングと、ここでは金沢武士団を中心に地域に笑顔があふれています。
北陸放送