「怖くなった」池袋署に駆け込み 闇バイトの保護対策を強化、警視庁
「闇バイト」が絡んだ強盗や特殊詐欺といった事件が相次ぐ中、警視庁が闇バイトに応募した実行役らの保護の強化を始めている。同庁への相談件数は急増しているといい、闇バイトを思いとどまらせ、犯罪への加担者を減らすことはできるのか。 【写真】警視庁本部 10月上旬、X(旧ツイッター)で闇バイトに応募し、指示されるままスマートフォン1台と電話番号などを記録したSIMカード7枚を契約した。その後、池袋署の近くで複数の男に渡した――。 10月31日夕、東京・池袋。1人の少年(19)が池袋署を訪れ、こう説明した。「指示役に個人情報を送っていて怖くなった」と話したいう。 応募の時点で自身の氏名や住所が載った身分証を指示役に送り、やめようとすると「家族がどうなってもいいのか」などと脅されるのが典型的なパターンだ。今回の少年の件も、警視庁は保護措置を取る必要があると判断し、少年の住む自治体の警察本部に連絡した。 警視庁が闇バイトの保護措置を始めたのは昨春。「ルフィ」などと名乗る男らがフィリピンからSNSで闇バイトを募り、住宅を狙った強盗事件がきっかけだった。 ■犯罪組織からどう守るのか
朝日新聞社