クリスマス年末商戦に向けて中国企業はフル回転
【東方新報】多くの西洋諸国でクリスマスと年末商戦が近づくなか、中国のメーカーは、越境電子商取引(EC)プラットフォームでの製品販売が急増する一方で、航空貨物と海上コンテナ輸送の両方を駆使して、これらの市場への出荷を増加させている。 12月と1月は欧米ではショッピングシーズンのピークで、これらの市場への中国の越境電子商取引輸出、特にクリスマス関連商品や小型電子製品は、ここ数週間で大幅な伸びを示している。 クリスマス関連商品には、人工のツリーや装飾品、イルミネーションなどの装飾品、サンタクロースやトナカイ、雪だるまなどの置物がある。また、ギフト、クリスマスカード、食品類、またセーター、サンタ帽などホリデーをテーマにした衣類も含まれている。 中国東部の江蘇省(Jiangsu)の省都・南京市(Nanjing)の南京禄口国際空港(Nanjing Lukou International Airport)は、11月から12月にかけて通常の貨物便に48便追加した。 同空港の税関当局の説明によると、1月から11月までの期間の外国貿易貨物量は6万7200トンで、前年同期比29.3パーセント増加した。このうち、越境Eコマース商品の輸出量は1万8000トンで、前年同期比51.8パーセント増加した。 江蘇省常州市に拠点を置く繊維メーカー「江蘇江蘇昌新織造(Jiangsu Changxin Weaving)はこの2週間、コンテナ船で毎日約10個のコンテナを海外に輸送している。 枕、靴下、毛布、カーペットなど主にクリスマスをテーマにした製品だが、今年は斬新なデザインのクリスマスツリーセットを商品化して、海外市場で競争力を高めている。 同社の輸出部門の責任者は「以前は、輸出していたクリスマス商品は比較的シンプルで付加価値も低かったのですが、今年はクリスマス商品専用のデザインチームを立ち上げました。伝統的なサンタクロースやトナカイのデザインから、現代的な漫画スタイルまで、多くの国で人気のある多様な商品を揃えています」と話す。 中国東北部の遼寧省(Liaoning)の省都・瀋陽市(Shenyang)の手工芸品メーカー「遼寧創意工芸品(Liaoning Creative Crafts)」は今年、主に竹、木、草を編んで作ったさまざまな手工芸品を、米国向けに400万元(約8460万円)相当の輸出注文を確保した。 同社の社長の話によると、今年下半期のクリスマスやホリデーシーズン向けの装飾品の売れ行きは大変好調で、その一部は中国と欧州を結ぶ長距離貨物列車で輸出したという。 瀋陽税関の説明では、今年1月から11月までの11か月間、主に竹、木材、籐、草を編んで作られたクリスマス関連商品の輸出額は3億5000万元(約74億3179万円)に達し、輸出先は米国、メキシコ、英国、オーストラリアなど50か国に及んでいる。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。