『ひだまりが聴こえる』で捕まり『宙わたる教室』でトドメ。小林虎之介の“無自覚ハート泥棒”なよさを語って2025年を始めたい!
そんな僕が小林虎之介くんに捕食されたのは、2つのドラマがきっかけでした。まず昨年夏に放送された『ひだまりが聴こえる』(テレビ東京系)がデカかった。難聴の大学生・杉原航平とその同級生・佐川太一の友情から恋へと移ろう眩しくも切ない心の揺れを描いた本作で、虎之介くんは太一を演じていました。 この太一が良すぎて、夏に流した涙の8割くらいは虎之介くんのせい。高校球児か虎之介かっていうくらい泣かせにかかっている。虎之介くんの演じる太一は、ハンバーグと結婚したいくらい食いしん坊の男の子。その天真爛漫さで暗がりにいた航平の心にひだまりをもたらしていくのですが、そんな太一の小学生感が虎之介くんにハマりすぎて思わず頭を抱えるレベル。生まれ変わったら、小林虎之介にただお年玉を渡すだけの親戚のおじさんになりたい。そして、小林虎之介にはその金で延々ビックリマンチョコでも食べててほしい。 さらに、秋に放送された『宙わたる教室』(NHK総合)でとどめの一撃。こちらで演じたのは、ディスレクシアという読み書きに困難のある学習障害を抱えた不良生徒の岳人です。この岳人も良すぎて、秋に流した涙の8割くらいも虎之介くんのせい。ブタクサ花粉か虎之介かっていうくらい泣かせにかかっている。 明るい太一とは一転、岳人は怒りの導火線が小指の爪より短い男の子。何かあると息を吐くより先に舌打ちしてる。金髪に染めた容貌は、完全に作画が紡木たく。小林虎之介のバイクに2ケツして鵠沼海岸を駆け抜けたい人生でした……。 太一を演じていたときはアホの子にしか見えなかったのに、岳人を演じる虎之介くんは憂いを帯びた色気たっぷり。ノースリーブの裾から伸びる程よく締まった腕。かつての悪友に絡まれたときの、落胆と諦観の入り混じった伏し目。どれもドロッドロに理性を溶かす破壊力で、NHKなのに実質R-15指定。マジで小林虎之介が俳優を職業に選んで良かった。万が一、ホストにでもなっていたら、入ってきた原稿料がそのままシャンパンタワーに化けるところだった。
横川 良明
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