5年ぶりのティム・バートン最新作にヴェネチアが大熱狂!『ビートルジュース ビートルジュース』がついにお披露目
現地時間8月28日、世界三大映画祭の一つである第81回ヴェネチア国際映画祭が開幕。そのオープニング作品として、ティム・バートン監督の最新作『ビートルジュース ビートルジュース』(9月27日公開)がワールドプレミア上映を迎え、バートン監督や36年ぶりにビートルジュース役を演じたマイケル・キートンら豪華キャスト陣がヴェネチアの地に集結した。 【写真を見る】バートン監督&マイケル・キートンらが水上ボートで優雅にヴェネチア入り! 本作の舞台は、“人間怖がらせ屋”のビートルジュース(キートン)が引き起こす大騒動を描いた前作から35年後。人間と結婚して人間界への移住を企むビートルジュースは、かつて結婚を迫るも叶わなかったリディア(ウィノナ・ライダー)のことが忘れられずにいた。一方、そんなリディアは一人娘のアストリッド(ジェナ・オルテガ)との関係に悩んでいた。そしてハロウィンの日にアストリッドが死後の世界に囚われてしまったことをきっかけに、ビートルジュースに助けを求めるのだが…。 公式上映に先立って行われた記者会見では、バートン監督とキートン、ウィノナ・ライダー、キャサリン・オハラといった前作からの続投キャストに加え、新たにこの世界の一員となったジャスティン・セロー、モニカ・ベルッチ、ジェナ・オルテガ、そしてウィレム・デフォーらが水上ボートに乗り込み、街中に集まったファンからの歓声に手を振りながら会場入り。 「『ビートルジュース』はとても好きな作品ですが、なぜ前作があれほど成功したのか正直よくわかっていません。ただ、ほかの作品とは違う、とても個人的な思い入れがある作品でもあり、こうやってまたマイケルやキャサリン、ウィノナと一緒に作品を作り、新たなメンバーがこの作品に参加してくれて、さらに自分にとて特別な作品となりました」と感無量の面持ちで語るバートン監督は、「この作品はとてもエネルギッシュで、作っていて非常に楽しかったです」と、5年ぶりの長編に確かな手応えをにじませる。 一方、いまや伝説的キャラクターとなったビートルジュース役を再演したキートンは「唯一無二の作品に携われることは、私にとって大変光栄なこと」と喜びをあらわにし、「創作過程も非常に充実していて、懐かしのメンバーでまたひとつのものを作り上げる喜びを改めて感じました」と振り返る。同じく36年ぶりにリディア役を演じたライダーも「前作の時のエネルギーにまた包まれることができてうれしかったです。人生で一番特別な体験のひとつになりました」と語った。 また、Netflixシリーズ「ウェンズデー」に続いてバートン作品に参加することとなったオルテガは、前作の大ファンであることを明かし、「尊敬するキャストに囲まれながら本作に出演することができて本当に光栄でした。こんなに大物の先輩たちのなかに入り込んだので、迷惑をかけないようにしていましたが、ティムがとても居心地良くさせてくれました」とコメント。「かつてのウィノナの役柄を上書きせず、似ているところがあるだけという見え方になるよう演じました。アストリッドのほうが少しトラウマや世の中への憤りを感じているキャラクターです」と自身の役柄について解説した。 その後バートン監督とキャスト陣はレッドカーペットを経て、オープニングセレモニーが行われる会場へと移動。上映中にはビートルジュースの暴れっぷりに会場のいたるところから笑い声があふれ、上映終了後には熱烈なスタンディングオベーションと歓声が巻き起こる。ダークでファンタジックな“ティム・バートンワールド”全開の本作に、ヴェネチアの観客たちはすっかり魅了されていた。 文/久保田 和馬