35歳で年収400万円、奨学金の返済がまだ残っています…周囲は返済し終えているのですが、一般的には何歳頃までに返済を終えているのでしょうか?
経済的な理由により、大学などに進学する際に奨学金制度を利用されたという方もいるでしょう。返済が必要な奨学金制度を利用した場合、社会人になってからも返済が続くことになります。 自分はまだ返済が残っている状態で周囲の人たちから「返済し終えた」という話を聞くと、今後が不安になるかもしれません。 本記事では、奨学金の一般的な返済期間や返済額、完済できる可能性のある年齢とともに、返済が苦しくなったときの対応策についてもご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
奨学金の一般的な返済期間と返済額はどのくらい?
独立行政法人日本学生支援機構によると、令和5年度には学生の3.3人に1人が貸与奨学金を利用しています。多くの学生が利用している奨学金について、平均的な返済期間と返済額を確認してみましょう。 労働者福祉中央協議会が2022年に実施した「奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書」によると、奨学金の借入総額の平均は310万円で「200万~300万円未満」が25.8%、「100万~200万円未満」が19.5%、「300万~400万円未満」が17.0%です。毎月の返済額の平均は1万5000円ほどで、最も多かったのは「1万~1万5000円未満」の34.2%となっています。 また、返済期間の平均は14.5年で、これまでの調査と比べて大きな変化はないようです。
何歳ごろまでに返済できる可能性がある?
独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度には、月々の返還額が一定の「定額返還方式」と、所得に応じて月々の返還額が決まる「所得連動返還方式」があります。 定額返還方式の月賦返還の場合、奨学金の返還は貸与が終了した翌月から数えて7ヶ月目から開始されます。例えば22歳で大学を卒業した3月に貸与が終了し、その年の10月から約15年かけて定額返還方式で返還した場合だと、37~38歳ごろに完済となるでしょう。 今回の事例では「35歳」ということなので、まだ返済し終えていなくてもそれほど心配することはないと考えられます。 所得連動返還方式の場合は所得が低いときは無理のない月額で返還できるため、返還し終えたときの年齢には個人差があるでしょう。