湘南・田中聡が感じたU-23日本代表メンバーとの差「素直にメンタルがすごい。彼らは強気で、自信もあった」
【なぜか代表だと緊張しちゃって...】 出場したのは、グループステージを連勝して迎えた第3節のU-23韓国代表戦だけだった。 「チームは連勝して突破は決まっていたので、それまで試合に出ていないメンバーにチャンスが来るとは思っていました。それで気負いすぎたところもありましたし、めちゃめちゃ緊張もしました。リーグ戦など、ふだんの試合ではそれほど緊張しないんですけど、なぜか代表だと緊張しちゃって。気持ちも入りすぎたし、そもそも実力的に通用もしなかった。これが今の自分の実力なんだなと、韓国戦が終わったあとに感じました」 自分を認められる潔(いさぎよ)さは、言い換えると強さでもある。 「守備で自らボールを奪うシーンがそもそもなかったし、かといって攻撃でチャンスを作り出せたわけでもなかった。本当に何もできなかったというか。 ふだんの自分ならば、ボールを奪えるところでも、ボールを奪いきれなかったり......。自分の力が100パーセント出せないのか、相手の力が上回っているのか。その両方があったと思いますけど、難しかったですね。 もし自分が韓国戦で点を取ったり、いいプレーができたりした実感があって、その後もチャンスをもらえなかったとしたら、悔しさはあったと思います。だけど、自分がそもそもラストチャンスだと捉えていた韓国戦で結果を残せなかったので、力不足を認めざるを得なかった」 6月に行なわれたアメリカ遠征に臨むU-23日本代表のメンバーに、田中の名前はなかった。パリ五輪出場への道は、遠のいたと言えるかもしれない。 「当然、(パリ五輪には)行きたいですけど、今のままでは難しいかなと思います。また選ばれるように、ベルマーレで結果を残していくしかない。そもそもアジアカップに出場するメンバーに選ばれたのも、(3月25日の)ウクライナ戦でゴールという結果を残せたから。今の自分はそれくらいの立場というか、序列にいる。だからこそ、ベルマーレで結果を残していくことが大事だと思っています」
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