米国に広がる大谷、マエケンの今オフ移籍情報
今オフの日本のポスティング市場でメジャーの各球団が目をつけているのが、日ハムの大谷翔平(21)、広島の前田健太(27)の2人だ。大谷は現在、セ、パ含めてのハーラートップとなる13勝目をマーク。2日のロッテ戦では、珍しくストレートが走らずに立ち上がりに角中に先制2ランを打たれて4敗目を喫したが、ネット裏につめかけたメジャースカウトのスピードガンは163キロを表示した。 某球団の国際スカウトが、こう大谷について力説した。 「大谷は、今でもメジャーで通用する。ポテンシャルは、ダルビッシュ有を上回る」 大谷に対する評価は、ダルビッシュ、田中将大に勝るとも劣らないものだという。 「まず、真っすぐのスピード。アメリカでも100マイル(160キロ)の真っすぐを投げられる先発投手は、限られる。制球力には、まだ課題があるが、スライダー、スプリットがいい。あとは、体のバランスかな。投手として理想的な体つきをしている。もちろん現時点ではダルビッシュの方が上だが、とにかく可能性を感じさせる」 意外かもしれないが、150キロを超えるフォーシームを持つのが当たり前のメジャーにおいても、先発で、160キロ前後のストレートを武器にする投手は、そう多くない。各球団のローテーを見ても、ジェリット・コール(パイレーツ)、ヨーダノ・ベンチュラ(ロイヤルズ)、ネイサン・イオバルディ(ヤンキース)らぐらいだ。 また、打者・大谷については、「長打もあり、素質はある。興味深い」という評価がある一方で、試合数が多いことから体力的に厳しく、故障のリスクも増すことから、メジャーにおいて二刀流の実践はほぼ不可能、という見立て。メジャー移籍すると投手1本で勝負ということになる。 ポスティングされれば、入札するか? と、その国際スカウトに聞けば、「もちろん、強く球団に勧める」と答えたが、続けて、意外なことを言った。 「日本ハムと大谷は、入団交渉の際、3年後にメジャーにポスティングで移籍する権利を与えるという密約を交わしたという噂を耳にしたんだが、それは本当か?」 3年後というのは、今年のオフだが、どこから情報を掴んで来たのか。 確かにそういう話は業界内に流れているものの、噂の域を出ない。もちろん日ハム球団は全否定しているし、現時点では何の確証もないことを伝えると、「そうかなぁ」、とそのスカウトは、意味深な笑みを返した。彼の方がむしろ、有力な情報を持っているのだろうか・・・。