合体式スマホが再び登場、HMDの「Fusion」は自分で修理もできる万能スマホ
Fusionの背面カバーは工具を必要としない、はめ込みなので、手を使って外せます。カバーがない状態ではすぐにバッテリーを見られます。ただしバッテリーを外すにはネジを取り外す必要がありますが、これは誤って落下させてすぐにバッテリーが外れてしまわないようになっているからです。ネジは市販の精密ドライバーを使えますし、慣れていない人でも10分程度で外せるそうです。
カバーは現時点ではあまり数が多くありませんが、最も有用なカバーはワイヤレス充電アンテナを内蔵した製品でしょう。iPhoneのMagSafeとも互換があるようで、おそらくワイヤレス充電の最新規格「Qi2」に対応していると思われます。ワイヤレス充電アンテナの無いカバーも用意されているので、より軽量な本体を求める人はそちらを装着するといいでしょう。
また機能性のカバーはゲーミングパッドも提供されます。さらにHMDはFusionの背面カバーのサイズと電気接点の回路を公開しているので、3Dプリンターを使って自分好みのカバーを作れるのです。たとえば業務用にバーコードリーダーを搭載したカバーを作ることもできます。小規模な焦点など、Fusionに自作カバーを付けて在庫管理を行えば端末コストを抑えられというわけです。
ゲーミングパッドは現在はHMDから販売される予定ですが、規格が公開されているのでゲーミングアクセサリを展開するメーカー、たとえばゲーミングPCのRazerなどがFusion向けのゲームパッドを出す、といった展開も期待できます。これらの背面カバーは電気的な接点で接続され、Bluetooth接続ではないため装着するだけですぐに使えますし、動作のラグもありません。
合体式スマートフォンはモトローラが2016年に販売した「moto Z」が当時は大きな話題を呼びました。Fusionと同様にゲームパッドもありましたし、360度カメラやプリンターモジュールモデルなど合体式のアタッチメント「moto mods」は何種類も登場しました。とはいえスマートフォン本体が高価だったことに加えmoto modsを複数買いそろえるとかなりの金額になってしまいました。そのためmoto Z/moto modsは数年で市場から消えてしまいました。