圧倒的な運用効率! シャープレシオが6を超えるインド・インフラ株式ファンド
投資信託のパフォーマンス(運用成果)を評価する代表的な指標としてリスク(標準偏差)あたりのリターンを示す「シャープ・レシオ」がある。同じリターンをあげている商品を比較して、より小さなリスクの方を高く評価するのだが、一般的に、シャープレシオは「1」を超えていれば優秀とみなされ、「2」以上になると非常に優秀なファンドという評価をされる。しかし、今現在の投信市場には、シャープレシオが「6」を超えるファンドが存在する。3月末時点で期間1年のシャープレシオが6.69を記録しているのが「HSBCインド・インフラ株式オープン」、そして、「イーストスプリング・インド・インフラ株式ファンド」は6.34だ。その他、インド関連の株式ファンドが軒並みシャープレシオで5以上をたたき出している。
シャープレシオの計算式は、特定期間のトータルリターンを分子にして、分母にはその期間のリスク(標準偏差)からリスクフリーレート(預貯金等の金利)を差し引いた値を置く。今の日本ではリスクフリーレートはゼロであるため、単純にトールリターンをリスクで割った指標と考えればよい。そこで、シャープレシオがトップになっている「HSBCインド・インフラ株式オープン」の過去1年間のトータルリターンは3月末時点で75.97%で、この期間のリスク(標準偏差)は11.35%になっている。2ケタに足がかかるほどの価格のブレがあったものの、リターンが非常に大きかったために、シャープレシオが非常に大きな値になっている。
このシャープレシオの水準だが、このところ資金流入額でトップになっている「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」では3.47、それに次ぐ人気銘柄の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は3.76だ。この2つのファンドのシャープレシオも非常に高い数値なのだが、それにもまして優れているのがインド・インフラ株ファンドということになる。「オルカン」や「S&P500」との差になっているのは、トータルリターンの水準だ。インド・インフラ株ファンドが75%に対し、「S&P500」は49%、「オルカン」は41.10%と一段階低い水準になっている。