[深層一直線]激動の世界情勢 ほぐす役割…右松健太
アメリカでは、今月20日、ドナルド・トランプ氏が再び大統領に就任する。トランプ氏は不法移民をめぐり「史上最大の強制送還」を行うと豪語し、米軍を動員する考えも示唆している。また、あらゆる国に対して関税を強化するとしている。アメリカの「実利」ばかりを追い求めて、対立が世界中に広がらないか。
ウクライナでは、一方的に侵略したロシアを利するような和平交渉になってしまわないか。中国の習近平(シージンピン)国家主席は、過信と誤算に陥って台湾侵攻を決断してしまわないか――。分断や利己主義が跋扈(ばっこ)し、不確実で先が見えない時代にあってこそ“ニュースの出番”でありたい。そして、私は、スタジオで「出番」を与えられたひとりとして、知識を深め、取材を尽くし、もつれた糸のように複雑な情勢を“ほぐす”役割でありたい。
(BS日テレ「深層NEWS」キャスター)