前回の半減期以降、ビットコインマイニングはいかに変化したか【Future of Bitcoin】
業界再編のトレンドと収益源の多様化
ブロック補助金が希少になるにつれ、戦略と規模の経済の重要性が増し、M&Aの活発化が予想される。上場、非上場を問わず、マイニング企業の状況は1年後には大きく変わっているかもしれない。 この傾向は、前回の弱気相場中に始まった。一部のマイナーが厳しい財務状況に直面し、他社がそれをすくい上げることができたからだ。さらに、この戦略は、カウンターパーティリスクに対するマイナーの許容度の変化への対応としても機能した。前回のサイクルは、カウンターパーティリスクについて、業界全体にとって貴重な教訓となった。 マイナーが頼った解決策はM&Aだけではない。エネルギー企業としての位置づけにシフトしたり、コンピューティングソリューションの提供にシフトしたりと、収益の多様化を目指すシフトが前サイクルで始まった。 事業の垂直統合と多角化は、半減期がもたらす厳しい現実に直面する企業にとって、極めて重要な生き残り戦術となる。 今後の収益のあり方を考えずに半減期を語ることはできない。ビットコインの新しいレイヤー2(L2)ソリューションの立ち上げに伴い、マイナーへのネットワーク手数料が最近増加したたことは確かに歓迎すべきことだ。ビットコインL2でのアクティビティの急増は、業界内に興奮と不満の両方を巻き起こしている。 手数料の増加はマイナーの収益に貢献する。マイナー、特に株主を持つ上場企業は、基本的に利益重視の企業であり、収益性を最大化し、経費を削減し、オペレーショナルエクセレンスを高めることに主眼を置くべきだ。 4月中旬の半減期を迎えるにあたり、前回の半減期までの状況とは大きく異なっている。ビットコインの価格は史上最高値を更新し、ハッシュレートは600EH/sを超えた。4年という時間は短かったが、状況は信じられないほどの変貌を遂げた。もしかしたら、今度はASICメーカー間で競争が生まれるかもしれない。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:米ワシントン州に設置されたマイニング装置「Bitmain Antminer S19 Hydro」(Eliza Gkritsi/CoinDesk)|原文:How Bitcoin Mining Has Changed Since the Last Halving
CoinDesk Japan 編集部