6回を投げ、福岡大若葉打線を無失点に抑えた福岡大大濠・平川（撮影・星野楽）

　◆第106回全国高校野球選手権福岡大会準決勝　福岡大大濠7―0（7回コールド）福岡大若葉（22日・北九州市民球場） ■福岡大会24日決勝、進出したのは…【トーナメント表】 　福岡大会で初めて実現した福岡大の付属校同士の「兄弟校対決」は「先輩」の福岡大大濠が地力の差を見せつけた。1回から3安打で3点を先制。2回は2点を追加し相手に先制パンチを食らわせた。「相手は勢いがあるので先制して自分たちの流れで行きたかった」という八木啓伸監督の思惑通りの展開で7年ぶりの決勝進出を決めた。 　11安打7得点と5試合連続2桁安打を記録した大濠打線で3番髙田がひときわ元気に打ちまくった。2回は中越えの適時二塁打で2点を追加。4回は二塁打、6回は三塁打と長打3本で2打点と暴れまくった。今大会の打率は5割を越える。「バットが変わって低い打球を意識して練習してきました。打ち上げないようにしてつなげようとして打てば安打が出る」という意識が好結果を生んでいる。 　春の福岡大会は準々決勝で九州国際大付に1点差で敗れた。「勝つために何かが足りない」。みんなで話し合い、それぞれが力を出そうとしてつながりがないことに気づいた。みんなで出したテーマが「ワンチーム」。「それぞれが気負わず役割を果たせば勝てる。一人で力以上のものを出そうとせず、みんなそれぞれの役割を果たそう」と決めた。夏の大会でも勝ち進むごとに打線がつながりだし、準々決勝と準決勝はコールドで勝利を決めた。 　決勝は強打の西日本短大付との対戦だ。「いつもの通りにプレーするだけ。うちは秋と春の県大会で西短に勝っているけど、受けて立つのではなく食っていこうという気持ちで臨みます」と髙田は意気込んだ。1989年以来となる夏の甲子園へ、ベンチもスタンドも全部員がワンチームとなって35年ぶりの壁をぶち破る。（前田泰子）