レゴ、「おとなのファン」のおかげで10年で売り上げ倍増(海外)
レゴは、高価なレゴセットを購入する"おとなのファン"から儲けている。 850ドル(約13万円)の「ミレニアム・ファルコン」は、レゴが10年間で売り上げを倍増させた一因だ。 他のおもちゃ会社も子ども向けの商品をおとな向けにリブランドし、大きな利益を上げている。 おとなのファンは、おとな価格を意味する。 レゴはそれを分かっていて、精巧なレゴセットに何万円も出してくれるおとなのファンから儲けている。 中には、約850ドルするスター・ウォーズの「ミレニアル・ファルコン」や、約700ドルするリープヘルのクローラー・クレーンを買うおとなもいる。 「新しいセットが出るたびに買っているわけではありません。ぼくたちも食べていかなくちゃならないので」と38歳のコレクター、ジョニー・エドモンドソンさんはウォール・ストリート・ジャーナルに語っている。 レゴの"おとな向けセット"への投資は、見事に実を結んでいる。同社の売り上げはここ10年で倍増し、2023年は約100億ドルだったと同紙は伝えている。 「わたしたちが"おとな"に焦点を当てることにしたのは、自分たちが進出しているよりもはるかに大きなチャンスがあることに気付いたからです」とレゴのチーフ・オブ・プロダクト・アンド・マーケティング、ジュリア・ゴールディン(Julia Goldin)氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。 おとなにとっては、完成品を飾っておくことも魅力の1つだ。 「いまやレゴはそれほどマニアックなものではありません」とレゴ・ビルダーのシアン・トゥインハムさんは話している。 「コーヒーテーブルの上に置いていても、誰も気にしないでしょう」 ノスタルジーであれ、戦略的マーケティングであれ、おもちゃ会社は子ども向けの商品をおとな向けにリブランドすることで、大きな利益を上げている。 映画『バービー』が全世界で10億ドルを超える興行収入を記録し、ワーナー・ブラザースにとって史上最高のヒット作となった2023年の"バービーの夏"もその一例だ。バービー人形のブームにもつながったと、マテル社の幹部は述べている。 昔ながらのおもちゃメーカー、ハズブロ社も同様の戦略を取っていて、「スクラブル」や「トリビアル・パスート」といった古典的なゲームをおとな向けにも若い世代向けにもリブランディングしているとAP通信は報じている。
Katie Balevic