日産・西川社長が会見 会長人事を先送り(全文1)ガバナンス委の提言も踏まえたい
日産自動車の西川廣人(さいかわひろと)社長は17日夜、横浜市の本社で開いた記者会見で、同日開いた取締役会において、「現在空席の取締役会長をどうするかについては継続協議ということを確認した」と述べた。 【動画】日産・西川社長が取締役会後に会見 会長人事の決定見送り(2018年12月17日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「【動画】日産・西川社長が取締役会後に会見 会長人事の決定見送り(2018年12月17日)」に対応しております。 ◇ ◇
取締役会での議論について
司会:長らくお待たせいたしました。それでは始めさせていただきたいと思います。まず初めに、社長の西川のほうから本日の取締役会決議に関してのコメントをさせていただきたいと思います。じゃあ、西川さん、お願いします。 西川:お集まりいただきありがとうございます。今日は特に、今日の、本日の当社の取締役会で議論して皆さんにお伝えする中身に絞って、お話をしたいと思います。このリリースはもう出てるんだね。 出てる。お手元にリリースがあると思いますけども、これに沿って少しお話をさせてください。 今日、議論した主な点というのは3つございます。1つは一番最初にありますとおり、ガバナンス改善の特別委員会というものを設置するということを決めました。それからご質問いただいております、今、空席であります、取締役会長については、どうするかということについては継続協議ということをしていくということを確認をいたしました。そしてもう1点、やはり当社のアライアンスパートナーでありますルノーと、そして三菱自動車に対して、われわれが前回の取締役会で決議をしたときに共有をした社内調査の結果、この件の不正の事案の内容を、できるだけわれわれの、日産の取締役会と同じレベルの理解を持っていただくということを、ルノーおよび三菱の取締役会にお願いをしていくと、情報提供をしていくということを確認いたしました。 少し中身についてお話をしますと、改善のためのガバナンス特別委員会設置について、ということでございますけども、前回の11月の22日の取締役会におきまして、当社のガバナンス体制、報酬、取締役報酬に関わるより良いガバナンス、ガバナンスの徹底的な見直しということを進めるために、独立した第三者の提言を適切に取り入れるということで、委員会をつくりましょうということで、それを決めました。 その進め方について、これまで独立取締役の豊田さま、それから井原さまと、そしてジャンバプティステ・ドゥザンさんの3名で検討してきていただきました。今日の取締役会におきましてそのお三方からご提案をいただきまして、それに基づいて外部の独立した専門家を含むガバナンス特別委員会の設置を決めたということでございます。詳細は後ほどご説明したいと思っております。 目的は、当然のことながら、当社元代表取締役会長らによる重大な不正行為に関する調査に基づいて、当社のガバナンスに関する問題点、あるいは改善を要する点について、根本要因の解明を行った上で、これは報酬決定プロセスだけではございません、ガバナンス全体について、やはり改善策を提言いただくとともに、そしてわれわれが将来さらに成長していくためのベースとして、基盤となる健全なガバナンスの在り方について提言をいただくということでございます。 それから2つ目の会長選任につきましては、このやはり豊田さま、そして井原さま、そしてジャンバプティステ・ドゥザンさんによって委員会で議論をしていただきましたけども、結論として、同委員会で継続協議ということ、これを、そういうことをしたいということを受けまして、これを了承いたしたということでございます。これは1つ目にご案内をしたとおりの、ガバナンスの改善特別委員会、これ、第三者の目も入れた議論が進んでまいります。その議論、そして提言も含めて、できればそういうところを踏まえた上で任命することが望ましいということで、いつと決めてませんけども、継続協議ということにしたということでございます。 それから3つ目のアライアンスパートナーにつきましては、当社としてはアライアンスパートナーへの、先ほど申し上げたとおり、詳細な情報提供に向けた努力を続けております。本日は、そのパートナーのうちの1人であります三菱自動車の取締役会において説明をする機会をいただきましたので、われわれのほうから出向いて詳細な説明を行ったとこでございます。また本日、やはり取締役会の中で、もう1つの大事なアライアンスパートナーでありますルノーの取締役会に対しても同様の説明を行う準備ができておりますので、そういう機会をいただくように、あらためてルノーの皆さんにもお伝えをして、そういう機会をいただければということで、その努力を続けていきたいというふうに思っております。やはりパートナー間で共通の理解、今回起きた、そして発見された不正について、同じ理解を持っていただくことが非常に大事ですので、その努力は続けていきたいというふうに思っております。 ちょっと戻りますけどもガバナンス委員会について、構成としては、もうご案内のとおりですけども、大変大きなサポートをいただけると思って期待をしております。日本のこの部分に関するエキスパート、権威の方の協力を得られることができました。大変ありがたいと思ってます。 委員長として西岡さま、そして委員として榊原さま、そして佐藤さま、そして内藤さまということで、もちろん皆さんご存じだと思いますけども、こういう皆さんに参画をしていただくということで、大変、大きなサポートをいただいたなというふうに思っておりますし、われわれもできる限り有効な議論をやっていただくように、できる限りのサポートをしたいというふうに思っております。 今回やはり、もちろん社内、会社の独立取締役の皆さん3名と、そして外部の方4名という、専門家4名ということになりますけども、やはりこれ、狙ったポイントは、ルノー、三菱とのパートナーシップの今の状況等を踏まえつつ、そしてそれはお三方にお願いをしつつ、十分な独立性、あるいは客観性と専門性が確保された提言をいただきたいということ、それを速やかに実行したいということで、社外取締役、独立取締役が3名と、そして社外の専門家、権威の方が4名ということで、お願いをしたということでございます。 従って、日本弁護士連合会の企業等不祥事における第三者委員会ガイドラインに基づく第三者委員会の形態は採用せずに、今、私が申し上げたような形を採ったということでございます。そして時間でございますけども、もちろん急ぐんですけども、そうはいってもやはりきちんと議論をして見ていただくということで、来年の3月末をめどとして、この委員会からのご提言をいただきたいということでお願いをした次第でございます。そうすることによって来年度、十分な体制を取れるということもございますので、ぜひ、3月までにわれわれに対して厳しく、かつ有効なご提言をいただければというふうに期待をしてるとこでございます。私のほうからは以上で、いいですか。 司会:では引き続きまして、質疑に入らせていただきます。ご質問のある方は挙手をお願いいたします。スタッフがマイクをお持ちいたしますので、そのマイクを通してご質問いただければと思います。また、今日はちょっと時間が短い、ございますので、お1人さま、できれば1問でお願いしたいと思います。では早速。一番前の方。 【書き起こし】日産・西川社長が会見 会長人事を先送り 全文2に続く