【中国】金子眼鏡が中国事業強化、上海に3店目
眼鏡ブランド「金子眼鏡」の製造販売を手がけるJapan Eyewear Holdings(福井県鯖江市)は、中国事業の強化に乗り出している。23日には上海市に直営の中国3店目を開設。店舗運営を通じて、中国での認知度向上を狙う。 中国3店目は観光地の外灘に近い市内黄浦区に出店。店舗面積は約60平方メートルで、「金子眼鏡」を含む自社ブランド約450本を販売する。全てのフレームは鯖江の自社工場から輸入し、平均販売価格はフレーム、レンズ込みで約9,000元(約18万2,000円)。 金子眼鏡は2023年4月、中国1号店を上海市に設置。海外直営店の出店は米国、フランスに次いで3カ国目となる。2号店も上海市に今年4月に出店した。客層は30代半ばが多く、日本の顧客平均年齢よりも若い。 中国現地法人の金子眼鏡(上海)の秋田徹董事長兼最高経営責任者(CEO)によると、新型コロナウイルスが流行する前の19年は日本の店舗売上高の15%ほどが海外客によるもので、中でも上海市を中心とする中国人客が大きな割合を占めていた。“よいモノ”を求める中国人の間で口コミが広まったという。金子眼鏡は日本で自社製品を購入した中国人客のアフターサービスに対応しながら、自社の認知度を高めるため、中国に直営店を出すことを決めた。 秋田氏は、現在の景気動向を受けて中国の消費者が以前に比べて購入に慎重になっているとみているものの、「暮らしに必要なモノであれば、良いモノに対するニーズは以前と変わらずにある」と強調した。 上海市ではこれまで全て路面店での出店だが、今後は商業施設への店舗展開も検討。北京市などの大都市への進出も視野に入れる。ただ出店数は追求せず、ブランディングに重きを置く方針だ。