【香港】9~11月の失業率3.1%、前期から横ばい
香港政府統計処が17日発表した9~11月の失業率(速報値、季節調整済み)は3.1%で、前期(8~10月)から横ばいだった。 業種別では、主要8業種のうち5業種の失業率が前期を上回った。「製造」(3.7%)と「運輸・倉庫・郵政・宅配サービス・情報・通信」(3.1%)は0.2ポイント、「建設」(4.5%)、「貿易・卸売り」(3.2%)、「金融・保険・不動産・専門サービス・ビジネスサービス」(2.6%)は0.1ポイントそれぞれ上昇した。 「小売り・宿泊・飲食サービス」(4.5%)と「公共行政・社会・個人サービス」(1.3%)は0.1ポイントずつ低下。「その他業種」はサンプルの誤差が大きかったとして数値が公表されていない。 年齢別では、最も厳しい雇用状況にある「15~19歳」(9.7%)が1.7ポイント下がって5期ぶりに1桁に改善したほか、「20~29歳」(6.1%)も0.5ポイントの改善となった。 雇用状況が比較的安定している30代以上では、「30~39歳」(2.5%)が0.2ポイント上昇したものの、「40~49歳」(2.4%)、「50~59歳」(3.0%)、「60歳以上」(2.5%)はいずれも横ばいだった。 9~11月の失業者数は前期から1,000人減って11万9,700人となった。就業者数は4,700人増の371万1,800人、労働力人口は3,600人増の383万1,500人だった。 就業時間が基準に満たない不完全就業者(パートタイムなど)が労働力人口に占める比率を示す不完全就業率は横ばいの1.1%だった。 政府労働・福祉局の孫玉カン(クリス・スン、カン=くさかんむりに函)局長は「労働市場は短期的にはおおむね安定した状況が続く」と予想。ただ、一部の業種については、世界経済の不透明感が増していることや貿易摩擦の影響を受ける恐れがあると指摘した。