ドローンで特産の柿を直売所などに輸送…農家の負担軽減へ実証実験
人手が不足している農家の負担軽減につなげようと、和歌山県紀の川市と通信大手のソフトバンクは21日、市特産品の柿をドローンで輸送する実証事業に臨んだ。
地域課題の解決や新事業の創出を目指し、両者は今年度からドローンの活用法を検討。農産物をドローンで直売所などに配送することで、作業の省人化や効率化を図る。
今回のドローン(幅2・5メートル)は物資輸送に特化したもので、30キロ程度の荷重に対応するという。関係者が見守る中、道の駅「青洲の里」を空荷で離陸。約4キロ離れた農園へ自動航行した後、コンテナに入った約20キロの「紀の川柿」をつり下げ、再び道の駅へ戻った。所要時間は約15分だった。
またこの日は、水害や地震などの際、安全で迅速に被災状況を確認するため、別のドローンによる道路やため池の点検も行われた。
両者は2027年度からドローンを実社会で活用することを目指している。担当者は「スムーズにできて一安心した。官民をあげた利活用の体制づくりを進めたい」と話している。