eメールより SMS 。アロヨガの2024年SMSマーケティング戦略の秘訣
アクティブウェアブランドのアロヨガ(Alo Yoga)は、SMS(ショートメールサービス)を用いたマーケティング施策を6カ月間にわたり試し、学んできた。その知見を、2024年の新規顧客獲得と既存顧客維持の強化に役立てている。 「現在、SMSは当社の総収益の4%を占める」と語るのは、同社のデジタルマーケティング担当シニアディレクターを務めるシェール・フラー氏だ。「収益成長だけでなく、新規顧客獲得チャネルとしてもeメールプログラムを上回るか、同等のレベルになる可能性がある」。 フラー氏はSMSマーケティングの敏捷性を評価している。eメールではオリジナル画像やグラフィックを使用するクリエイティブに何時間もの作業を要する。しかしテキストの場合だと、マーケティングのセグメントや顧客に合わせたランディングサイトを作成し、マーケティングチームへリンクを提供するのに、5分もかからなかったという。アロヨガからのSMSメッセージはたとえば、紹介割引の案内や、新キャンペーンのティザーなどが含まれる。
アロヨガにとって初の試みであるSMS
フラー氏は2023年6月にアロヨガに参画し、直後にアテンティブ(Attentive)によってSMSのテキストメッセージ配信を開始した。テキストメッセージでのマーケティングは、アロヨガにとって初の試みだった。フラー氏は過去にナイキ(Nike)、フォーエバー 21(Forever 21)、PLBYグループ(PLBY Group)でマーケティングや戦略を担当し、SMSメッセージの配信で成功を収めてきたと、Glossyに語った。 「最初に明らかになったのは、アロヨガの若い顧客はSMSを好んでおり、eメールをあまりチェックしていないということだった」とフラー氏。「テキストで2番目にコンバージョンが多かったセグメントは、新色をいち早く手に入れたいと考えるロイヤルティプログラムのメンバーだった」。 アロヨガでは(買い物客の)電話番号の新規獲得に、多面的なアプローチをとっている。たとえば、新規オンライン購入者に対して、定価商品の初回購入時に15%の割引を提供している。「割引を受けられるという考えは、常に行動に猛烈な影響を与える」とフラー氏。だが、店舗での買い物客からの取得がもっとも効果的な戦略だという。 「私たちにとってeメールアドレスの主な収集源は店舗とウェブサイトだったが、2024年はモバイルで収集したものの統合方法をレベルアップさせたいと考えている」とフラー氏。長くて複雑なメールアドレスを提供する顧客と、それを受け取るレジ担当者双方のストレスを減らすためには「固有の識別子であるという観点から、電話番号を収集する方がはるかに合理的だ」。 アロヨガは2023年初頭の時点で、米国とカナダに10店舗を構えていたが、2024年の年末までにその数は100を超える見込みだ。フォーブス誌によると、ヨーロッパでの初店舗もオープンする予定だという。