「タナゴ、本当にいるの?」漕代小3、4年が祓川で生息調査 三重・松阪
自らテーマ決め探究学習 県博学芸員が協力
三重県松阪市目田町の市立漕代小学校(橋本恵美子校長、55人)の3、4年生12人が5日午後1時半ごろから、同小近くの祓川で、子供たち自身が選んだテーマについて調べる探究学習に臨み、淡水魚のタナゴの生息調査を行った。この日は残念ながらタナゴは見つからなかったが、ヤツメウナギの稚魚などが見つかった。 この取り組みは、子供たちが祓川の近くで「タナゴは漕代の宝」と書かれた看板を見て、タナゴが実際に祓川に生息しているか探して見ようということになった。そこで学校は県に祓川でのタナゴの調査について許可を取り、県総合博物館(津市)の学芸員・北村淳一さん(48)に調査協力を依頼。当日は地域の人たち約10人も参加し、川の水量を調整した上で、子供たちの探究学習を手伝った。 ライフジャケットを着た子供たちは早速、網を持って川の中に。北村さんから「川の流れを迎えるように、網を垂直に立てて、魚を捕まえてみて」などとアドバイスを受け、タナゴを探した。残念ながらお目当てのタナゴは捕まえられなかったが、メダカや、国内外来種のギギなどが網に掛かると、子供たちは「これは何」「この魚知ってる」などと話に夢中になっていた。 最後には、北村さんから捕獲した魚について「ヤツメウナギはアゴがなく原始的な魚。口が丸くなっているのが特徴。5、6月に親が卵を産んで親は死んでしまうので、今は子供が多いです」などと説明があり、子供たちからは「ヤゴは(トンボに)成長したらどんな色になるの」と質問があった。 4年・中野楓太君は「前より魚が少なかったけど、今の時期は赤ちゃんが多いことを初めて知った」と話した。 今後、子供たちは捕まえた一部の魚を学校に持ち帰り、観察のために飼育していくという。