ネットバンクで1億円詐欺被害 77歳男性に親近感抱かせ投資誘導
千葉県警松戸署は12日、千葉県松戸市の無職男性(77)が現金約1億円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。 署によると、男性は2月27日から、中国人の父と日本人の母がいると説明する女とSNSでメッセージのやりとりを重ね、5月22日までに複数回、指定する銀行口座にインターネットバンキングなどで現金を振り込んだ。 女は「母が松戸に住んでいる」「今度日本に帰る予定だ」などと親近感を抱かせ、アプリのようなものをダウンロードさせて投資に誘導し、FX取引名目で現金をだまし取ったという。 女はSNSで「私の叔父が大学教授で30年以上の経済学のキャリアを持ち、指導してくれる。一緒にがんばりましょう」などとうそを言い、叔父を名乗る人物がSNSで金額と投資のタイミングを指示。カスタマーサービスを名乗る別の人物もSNSで振込先の口座を指示したという。 アプリは実在するものと同じ名前だったが、署は何者かがアプリを細工し、男性に「利益が出た」と誤認させていたとみて調べている。(田辺詩織)
朝日新聞社