誰が予想できた!? 史上最強のJ1昇格クラブ(6)どうせ降格…いや、トップ5!? 初昇格で起こした旋風
明治安田J1リーグもクライマックスに突入した。今季の昇格組に目を向けると、ジュビロ磐田は残留争い真っ只中ではあるが、FC町田ゼルビアと東京ヴェルディは上位躍進を果たしており、昇格組でも十分にJ1でも戦えることを証明している。そこで今回は、J1昇格1年目のシーズンに素晴らしい成績を残した歴代最強の昇格クラブを紹介する。※成績はデータサイト『Transfermarkt』を参照
サガン鳥栖(2012年) 監督:ユン・ジョンファン リーグ戦成績:5位(15勝8分11敗) 主な獲得タイトル:なし 残念ながら今季の結果によってJ2降格が決まってしまったサガン鳥栖だが、彼らがここまでJ1に残留し続けた事実を忘れてはならない。毎年のように主力を引き抜かれながらも、しっかりとJ1に定着。いわゆる「エレベータークラブ」にはならなかった。 鳥栖のJ1における闘いの歴史は、ユン・ジョンファン監督就任から始まる。2011年に就任した韓国人指揮官は、就任1年目からJ2で手腕を発揮。チームはリーグ2位フィニッシュとなり、念願だったJ1初昇格を達成した。 初めてJ1で戦うシーズンとなった2012シーズンは、開幕前から降格候補に鳥栖の名前が挙がるなど前評判が低い状況でスタート。しかし、鳥栖は予想を上回る躍進を見せる。 豊富な運動量を駆使したカウンターサッカーを志向したチームは、前半戦10位と中位でシーズンを折り返すことに成功。これだけでも十分にJ1で善戦していると言えるが、最終的に5位まで順位を上げる。 これはJ1昇格1年目のクラブの過去最高順位(当時)であり、2012シーズンの鳥栖は、初めてのJ1の舞台で最も成功を収めたチームであることが分かるだろう。 ユン監督の下でJ1昇格を達成し、上位躍進を遂げた鳥栖は、2024シーズンまでJ1で戦ってきた。今季でこの歴史が終わってしまうことは残念だが、鳥栖がJ1初昇格後に見せた快進撃は決して色あせることは無い。