敦賀気比、タイブレーク惜敗で見えた弱さと課題 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第5日の24日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦3試合があった。センバツ優勝経験校同士の対戦となった第3試合で敦賀気比(福井)は、常総学院(茨城)に大会史上初の延長十三回タイブレークの末、5-9で敗れた。 【常総学院vs敦賀気比の試合を写真特集で】 ◇敦賀気比・東哲平監督 大舞台で活躍できる選手と、力を出し切れない選手で分かれてしまうと感じた。0点で抑えられるところを、甲子園の雰囲気から当たり前のプレーができず、失策からの(二回の)4失点は大きかった。終盤には粘り強く、同点までよく追いついた。その後に勝ち越せなかったのが、これからの課題。 (2、4番手で投げた本田克選手は)今年の実戦練習でピッチャーをやらせたところ、変化球のキレやコントロールが良かったので1回戦での登板を決めた。今日のピッチングは一番良かったと思う。 (相手先発の秋本璃空投手は)もう少しコントロールがまとまっていると思ったが、初戦の緊張からか、投球にばらつきがあった。隙(すき)を狙って粘り強く打っていったが、「つなぐ野球」をしないと勝てないと思った。 タイブレークは仕方がない。それまでに追い越せなかったのが、まだまだ力不足でチームの弱いところ。夏に向けて、この大舞台の雰囲気を知らなかった選手が、この経験をどこまで生かせるか楽しみにしている。 ◇大島正樹主将「力のなさを感じた」 終盤に追いついてから、勝ちきりたかった。1点がとれずにズルズルと試合が進み、力のなさを感じた。普段打てても、こういう舞台で打つことができず力を出し切れなかった。この経験を生かして、チャンスで打てるようになりたい。 冬の練習で速い球を打ち返せるように強化してきたが、レベルの高い投手相手にスイングをもっとレベルアップしたいと思った。事前に集めた情報では変化球が多い投手と聞いていた。もっと割り切って打てたら良かった。 劣勢でも北信越大会のように、「みんな諦めないぞ」と声をかけ合って、チームは良い雰囲気だった。全員が全力で野球をすることができたのを、この春卒業した先輩に見てもらうことができて良かった。 (相手の秋本璃空投手は)ストレートも力強く、キレのある変化球もあって打つのが難しかった。 (九回に申告敬遠で出塁)前の打者がデッドボールを当てられて、自分がヒットを打ってやるぞという気持ちだった。甲子園で勝つことは難しいが、また帰ってきて勝てるようにレベルアップしていきたい。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。