立浪監督が辞すればドラゴンズは変わるのか?誤算と苦難続きの3シーズンを振り返る
最後まで改善しなかった得点力
勝負をかけた3年目の2024年。ジャイアンツから中田翔選手、中島宏之選手を獲得。上林誠知選手、山本泰寛選手、板山祐太郎選手らレギュラーの座を脅かす力を持つ中堅クラスの面々がドラゴンズブルーのユニホームに袖を通した。戦力に厚みを増した立浪竜はオープン戦を首位でフィニッシュ。開幕ダッシュにも成功し、4月9日には8年ぶりとなる単独首位に躍り出た。しかし至福の日々は長く続かなかった。中田選手は度重なるケガで満足にプレーすることができず、リードオフマンとして期待された岡林選手も前半戦終了時、打率.189と低迷。日替わり打線は機能せず、ビジターで13連敗と不名誉な記録を残した。エース高橋宏投手や万全なるリリーフ陣は奮闘したものの、1試合の平均得点は2022年2.90点、2023年2.73点、そして2024年は2.65点(9月21日現在)と一向に改善することなく時は過ぎ、課題の得点力不足は最後まで改善することはなかった。 志半ばでチームを去ることとなったミスタードラゴンズ立浪和義。無念にもチーム再生は次の監督に託すこととなった。
監督が辞すれば、ドラゴンズは変わるのか?
成績が伴わなければ、監督を辞するのがプロ野球界の常。ただ2011年に優勝して以来、13年も栄冠から遠ざかっているのはただ単に監督だけの責任だけなのだろうか。 野球はいわずもがな個人競技ではなく団体競技。1人の選手がいくら活躍しても、毎試合チームを勝利に導くのは難しい。そう考えると今、ドラゴンズに必要なのは危機管理体制の確立、そして中長期計画の立案実行だ。 監督の首を挿げ替えるばかりで果たしてチームは強くなるのか?監督が連れてきたコーチでチーム力は増すのか?時に監督へ助言し、コーチ陣をまとめ上げるヘッドコーチは監督以上に重要なのではないか等々、チーム状態が悪い場合、ただ指を咥えて眺めているのではなく、先手、先手で状況並びに戦力分析を行い、都度軌道修正できる危機管理体制作りはドラゴンズに必要不可欠であり、早急に構築しなければならない案件である。 また常勝復活となるためには、チームをどう立て直すべきか、そして戦力をどう維持していくべきか。5年後の先発スタッフの顔ぶれは?センターラインは誰が務めるのか?戦力の礎となるドラフト戦略はいかに?それらの多くは現場が考えることではなく球団が中長期計画として立案し、実行すべきものばかり。高卒選手育成プランなどはその時々の監督・コーチ陣がプランニングせず、球団主導でバイブルを作成するのも不変の指導を可能とするはずだ。このあたりメジャーリーグであれば当たり前に行われている話だ。 とにもかくにも現状のドラゴンズには変革が必要だ。変え改めることが山ほどあることを直視すべきだ。なおかつチーム状態が重症であることも痛感してもらいたい。立浪監督だけが責任を取る話では決してない。今こそ球団一丸となり、山積する問題点を一掃するぐらいのパワーとアイデアを絞り出してもらいたいものである。 やればできるはず。 期待して花開く来春を待つ。 がんばれドラゴンズ! 燃えよドラゴンズ! 竹内 茂喜
CBCテレビ