中学時代から初見の相手チームでも打者毎のクセや特徴をインプット、完璧に分析できた地頭の良さ【大谷翔平「二刀流の血脈」自信と気質とアタマ編】#6
【大谷翔平「二刀流の血脈」自信と気質とアタマ編】#6 華々しい活躍で世界を沸かすドジャース大谷翔平(29)。 【全米が驚愕!】大谷、はち切れんばかりに「パンパン」になった短パン! 日刊ゲンダイが過去に連載した「秘話 大谷翔平『二刀流の血脈』」を、大谷の自信、気質、アタマの3点に焦点を当てて再編し、その軌跡を紐解いていく。(第5回からつづく) ◇ ◇ ◇ メジャー1年目のスプリングトレーニングでは投げて防御率27.00、打って打率.125。 ファンやメディアのやかましい東海岸の強豪球団にいたら、年俸が数千万円と格安なこともあって、開幕後は二刀流どころかスタメン落ちの危機だったに違いない。二刀流としての才能はファンやメディアが温かく、長い目で見てくれるエンゼルスだったからこそ開花した。 自分の才能を生かせる環境を正確にチョイスする嗅覚というか、アタマが大谷にはある。それもまた、大きな武器だ。 中学時代、野球部に所属するも、シニアでプレーしていることもあって試合には出ず、監督とともにベンチにいた。相手は初めて見るチーム。なのに試合が中盤に差し掛かると、「この選手の打球は右方向、スイングのクセがそうですから右に行くはずです」と、打球の方向を言い当てた。スコアを付けているわけでもないのに、試合中盤までに相手打者のクセや特徴をインプットしていたのだ。 中学時代は学校の成績も良かった。40人弱のクラスで、成績は上位。地元の進学校、県立水沢高校にフツーに行けるくらいだったという。メジャーは球団数も多い。投打ともさまざまな選手と対戦するうえで、そういったアタマの良さも役立っている。 人に負けたくないという強い気持ち、身体能力に支えられた自信、能力を生かすための環境を選べるアタマ……それらがあるからこそメジャーでも大成したが、そんな大谷をもってしてもまだ成し遂げていないのがチームの世界一だ。 ◇ ◇ ◇ 早々とプレーオフ争いから脱落した21年の本拠地最終戦。大谷は報道陣から「2年後にFA権を取得するがエンゼルスに残りたいか」と聞かれた際に「ヒリヒリする9月を過ごしたい」と、移籍志願とも受け取れる発言をして大きな話題を集めた。 ●関連記事【続きを読む】…ではその発言の真意について詳しく報じている。