開拓の功績、絆結ぶ 鹿児島から派遣の塚田喜太郎 農業指導しコメ収量10倍に 古里有志、福島県郡山市で交流へ
プロジェクトの事務局を務める永井宏治さん(65)=福岡市=は「塚田がつなぐ縁を大切にし、将来を担う子どもたちの友好の輪を広げたい」と意気込む。安積野開拓顕彰会長の大内嘉明さん(81)は「郡山発展の礎を築いた安積開拓を象徴する塚田の功績を語り継ぎ、開拓者精神を次世代につなぐ」と語り、理事の金田敏憲さん(81)は「生誕の地と終息の地を結び、末永い交流の契機になってほしい」と期待を寄せた。 ※安積開拓 明治になり、職を失った士族の救済と産業を興して国家の近代化を進めるため、明治政府が初めての国営事業として現在の郡山市で原野を切り開き、農地を整備した。久留米、鳥取、岡山、松山、土佐、米沢、会津、二本松、棚倉の9藩の旧士族をはじめ、全国各地から約500戸、2千人余りが入植して開拓に従事した。現在の郡山市発展の基盤を築いた。