<春に輝け・常総学院の挑戦2021>選手紹介/17 田中隼人外野手(2年) けが乗り越えベンチ入り /茨城
「(メンバーに)選ばれると思わなかった」が本音。けがに苦しみながら積み重ねてきた練習の成果は、本人の予想を上回る形で結実した。 野球を始めたのは小学3年のとき。少年野球チームの体験入部を募るチラシを見た野球経験者の父・貴文さん(42)に連れて行かれたことがきっかけだ。叔父の田中政則は日立製作所でプレー。正月などに顔を合わせるたび、さまざまな助言をもらってきた。 中学では墨田リトルシニアに入団。毎年開かれていたOBとの対抗戦で、常総学院出身のプロ、宇草孔基(広島カープ)のレベルの高さに圧倒された。「甲子園に行けるレベルの高校で野球をしたい」という思いから、常総学院に入学した。 しかし、入部してすぐに腰を負傷。治療のために1カ月ほど野球から離れた。出遅れを取り戻すため、そこから必死に練習を重ねた。「とにかく投げたし、バットを振った。質も大事だけど量をこなさないと感覚が戻ってこない」。14日の練習試合では2打席連続で二塁打を放つなど、ようやく手応えを感じ始めている。 「バントやバスターも使う。『相手に嫌がられる野球』をしたい」。本番では、全てをぶつけるつもりだ。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ◇選手データ ▽埼玉・潮止中出身 ▽身長172センチ、体重70キロ ▽右投げ、右打ち