藤川球児氏（右）

阪神・岡田彰布監督（66）が今季限りで退任することが3日、分かった。昨季はチームを38年ぶりの日本一に導き、2年契約最終年の今季は惜しくも2位となった。後任には藤川球児球団本部付スペシャルアシスタント（SA、44）が最有力候補に挙がっていることも判明。阪急阪神ホールディングス（HD）の角和夫代表取締役会長（75）は同日に兵庫・宝塚市内で取材に応じ、藤川氏について「もろ手を挙げて賛成」と高く評価した。 【写真】ファンの声援に応える阪神・岡田彰布監督。スタンドからは「岡田コール」が 猛虎の歴史に輝かしい実績を刻んだ名将が、タテジマに別れを告げる。2年契約最終年の岡田監督が今季限りで退任することが判明した。球団初のセ・リーグ連覇を目指した今季は巨人と終盤まで競り合ったがリーグ連覇を逃し、9月29日に2位が決定。その後に球団幹部と会談の場を持ったが、退任するという結論に至った。球団は功労者にふさわしいポストを用意するとみられる。 百戦錬磨の指揮官のもと、若手主体の虎は昨季18年ぶりのセ・リーグ制覇、38年ぶりの日本一を達成。今季も巨人と激しい優勝争いを繰り広げ、常勝軍団構築への礎はできつつある。球団は水面下で後任人事に着手しており、阪神、大リーグなどで日米通算245セーブを記録した藤川球児球団本部付SAが次期監督の最有力候補に挙がっていることが分かった。 サンケイスポーツの取材に応じた阪急阪神HDの角会長は、球団サイドから正式な報告は受けていないとした上で「阪神が（藤川SAを）選んだのであれば、もろ手を挙げて賛成ですよ」と歓迎。監督人事について杉山オーナーと意見交換していたことを認め、「基本的によその球団から招聘（しょうへい）するというのは嫌い」と、巨人とともに球団生え抜きの監督を重視する考えを明かした。 また、藤川SAとはゴルフで複数回対面したことを説明。「非常に頭がいいんでしょうね。野球も頭が大事。しゃべっていて、よくわかります。常識のある方だし、人柄もいい」と大絶賛した。 2022年オフに岡田監督が再登板した際には、2年間の〝特例〟として阪急側の意向も働いた。「結果として私が岡田監督に頼んだのは正解」と角会長。一方で今回の人選については「阪神球団に任せる」と、本来の形に戻して〝火の玉球児〟に白羽の矢が立ったもようだ。