船上から漁師ら餅まき…450年続く伝統行事「舟祝」 福井県の白浜漁港
福井県福井市白浜町の白浜漁港で1月2日、新年の豊漁と海の安全を祈願する正月の伝統行事「舟祝」が行われた。船上から漁師らが投げ入れる餅などの縁起物を求め、住民らが歓声を響かせていた。 舟祝は餅を魚のまき餌に見立てた行事。島根から尼子一族が渡って来て集落をつくった約450年前から続くと伝わる。 大漁旗や松で飾られた漁船6隻から、船主や家族が餅やミカンなどを放り投げた。住民ら約50人は宙を舞う餅をつかんだり、地面を転がる餅を追いかけたりしていた。 船主の一人は「今年も大漁になってくれれば」と期待した。毎年参加しているという国見中3年生は「たくさん取れたのでお雑煮にしたり、親戚に配ったりしたい」と笑顔だった。
福井新聞社