柳葉敏郎『一世風靡』メンバーから「田舎のオヤジ役がハマる希少な俳優」になれた“40代の決断”
柳葉敏郎が好調だ。 3月29日に最終回を迎えたNHKの朝ドラ『ブギウギ』ではヒロインの父親役を熱演。また『踊る大捜査線』シリーズの新作映画が彼の演じる「室井慎次」を主役として製作されることも公表された。 【写真】柳葉敏郎の熱心すぎる“追っかけ”に若干、引いちゃった藤井聡太八冠
40代での「決断」がカギだった柳葉敏郎
ちなみに、このシリーズの主人公は織田裕二(56)が演じる現場たたき上げの刑事・青島俊作。警察庁のエリート官僚でもある管理官・室井との掛け合いが見どころのひとつだ。ただ、織田は「青島」のイメージがつきすぎるのを嫌がり、新作への出演に消極的だとされる。 一方、柳葉も「室井」の芝居が苦手だと公言してきた。本来、熱く動き回る気さくな役が得意なため、クールで重厚な気難しい管理官はやりにくいというわけだ。 実際、役者としてもエリート系ではない。 織田がいきなり映画の準主役でデビューし、その後も『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)をはじめとする主演ヒット作を連発していったのに対し、柳葉の原点はオーディション番組『スター誕生!』(日本テレビ系)に落選したこと。 そこから路上パフォーマンス集団『劇男一世風靡』の一員として名を上げ、バラエティー番組『欽ドン!』(フジテレビ系)出演で顔を売りながら、役者としての実績をコツコツ積み上げていった。 また、私生活でもかなりの苦労人だ。生活費を家に入れなかった実父は早くに他界し、実母が再婚した継父の名字を名乗ることに。『ファミリーヒストリー』(NHK総合)では、腹違いの姉の存在も明かされた。織田との関係は、童話『うさぎとかめ』のようでもあるが、ではなぜ、柳葉は巻き返すことができたのか。
そのポイントは、2006年のUターン移住だろう。長女の小学校入学を機に地元・秋田に戻り、そこで8割方、生活するようになった。 町内会の副会長をやったり、学校行事にも積極参加。先日は「室井」の姿で秋田刑務所の前に立った写真に、 《今日の現場。。。『しったげ、さびがったー』》 と、方言でコメントをつけ、新作映画のPRをしていた。