THE YELLOW MONKEY、“因縁”の東京ドームで復活の狼煙「ついにこの日が」 5万人が大合唱
THE YELLOW MONKEYにとっての東京ドームは、2001年の活動休止前最後の場であり、04年解散時には最後のパフォーマンスを行った舞台で、“聖地”としても知られている。MCで吉井は「2020年ここで東京ドーム2daysほぼソールドアウトしてたのに、その先は言わないけど」とコロナ禍での中止についても触れ、「本当に因縁の東京ドーム」と同地での開催を喜んだ。 さらに、「平均年齢58歳のバンドにもかかわらず」と“自虐”を交えると、ベースの廣瀬洋一は頭に手をあてたり、両手の人差し指でいじける仕草を見せるなどおちゃめな姿。吉井が「HEESEYはね、興奮しすぎて一睡もしてません」と暴露すると、廣瀬は大きな動きで体力が有り余っていることをアピールした。吉井も「いないだろ、こんな61歳」とツッコミを入れるなど、トークでもファンを楽しませた。 今回は古くからサポートメンバーを務めていた三国義貴がキーボードで参加。再結成以来、おなじみとなっている鶴谷崇と共にこの日のライブをサポートしていることも紹介された。
8曲目に披露したのは1996年リリースの『楽園』。さらに同年リリースの人気曲『SPARK』では、吉井が前奏中にステージサイドへ猛ダッシュ。ジャケットを脱ぎ捨てながら、躍動感あふれる姿を見せた。 その後は、菊地英二によるドラムソロがスタート。途中からはベースの廣瀬も加わり、リズム隊による重厚な音色が鳴り響いた。そのままの流れで4月3日に配信されたばかりの新曲『ソナタの暗闇』を披露。背後のビジョンには、同曲の歌詞が散りばめられ、歌ったパートから徐々に塗りつぶされていくさまが印象的だった。 『天道虫』では、大きな音とともに火花も舞い上がり、ステージを華やかに彩った。続く『太陽が燃えている』では、ギターの菊地英昭が演奏しながら、アリーナを歩いて移動。アリーナ後方に配置されたステージでパフォーマンスしてみせた。 ステージが暗転すると、モニターには吉井にまつわる映像が流れた。2023年10月に早期の喉頭がんを公表していた吉井だったが、22年1月に発見された腫瘍のレントゲン写真、がんと発覚して以降に行われた術後の痛々しい首の様子までもが映し出され、観客からはどよめきがあがった。バンドメンバーが吉井の様子について語る映像なども流れ、病名の発表を決断した経緯などが明かされた。術後の発声に苦しむ姿なども流れ、最後には吉井が「死にたくないと思ってたけど、ずっと。不思議とがんになってからその恐怖がなくて」「すごく命とはなにかって考えた数年間」など、“生”への思いが語られた。 映像が終わると同時に流れたのは、『人生の終わり(FOR GRANDMOTHER)』。スポットライトの下で吉井は感情を込めながら、しっとりと歌い上げた。『SUCK OF LIFE』では、吉井が菊地英昭のギターを使いながら2人で演奏する姿も。さらには口元を手で隠しながらまるでキスをするかのような仕草を見せ、黄色い歓声を浴びていた。続く『LOVE LOVE SHOW』では、ベースの廣瀬がアリーナの後方まで移動し、後方のステージで低音を響かせた。