レッドブル、F1中国GPでのパフォーマンスに不満―フェラーリの追撃警戒 タイヤの摩耗が鍵
今週末にいよいよF1が中国に戻るが、レッドブルは予想されるパフォーマンスに満足していないようだ。 2024年シーズンはここまで圧倒的な強さを見せているが、メルボルンではマックス・フェルスタッペンが信頼性でリタイアしたことや、フェラーリが調子を上げていることを考えると、ドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権の差は今のところわずかなままだ。 ■何度か苦戦したレッドブル メルボルンでは、レッドブルもセットアップとペースにやや手こずって追いつかれた。 ヘルムート・マルコ博士は『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に「オーストラリアのようなサプライズがないことを祈るよ」と語った。 「アスファルトはとてもアグレッシブ(タイヤの負担大)だった」 「我々はタイヤの摩耗に関しても完全に間違っていたが、それは通常我々が得意とするところだ」 「チェコ(ペレス)の(タイヤの)摩耗は大きかった」 ■久々の中国GPは未知数もフェラーリは強そう 一方、フェルスタッペンは、長らく新型コロナウイルスに悩まされていた中国GPがカレンダーに復帰したことで、「スプリント」週末フォーマットが採用されることにすでに警鐘を鳴らしている。 マルコは「タイヤの摩耗については驚かないことを願っている。でも、どう対応すればいいか、今はより多くのことがわかっていると思う。しかし、もちろん(中国は)ほとんどすべての人にとってまったく新しい状況になるだろう」と語った。 実際、上海サーキットではF1が開催されていないことに加え、トラックの路面も改修され、最悪のバンプのいくつかを平滑化する工事が最近行われた。 「フェラーリはメルボルンでも鈴鹿でも非常に競争力があった」とレッドブルF1のチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは警戒する。 一方、フェルナンド・アロンソは『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。 「あの長いコーナーとオーストラリアに少し似たトラックなら、フェラーリは速いと思う。でも、レッドブルも速いだろう」 ■アップグレードを準備するフェラーリ フェラーリは次戦マイアミに先立って、上海で良い結果を出したいところだろう。 そしてフェラーリは、イモラで初の大規模なアップグレードを発表する。 「もしシミュレーターの成果がトラックに反映されれば、約0.25秒の進歩をもたらすだろう」と『Sky Italia』は報じている。 ■ルクレール「2位ではなく、勝ちたい」 シャルル・ルクレールもまた、今週末は好調なチームメイトのカルロス・サインツとの差を縮めたいと考えている。 「タイヤの温度を上げる方法を学ぶために、3日間シミュレーターで作業してきた」 「予選が2回、レースが2回行われ、多くのポイントが争われるから準備をしなければね」 「誰も2位を好まない。僕は勝ちたいんだ」とルクレールは付け加えた。 ■元F1ドライバー、フェラーリはタイトルを狙う準備はできていない しかし、元F1ドライバーのビタントニオ・リウッツィは、フェラーリがその準備が整っているかどうか疑っている。 イタリア人のリウッツィは『Corriere dello Sport(コリエレ・デロ・スポルト)』に対し、「彼らは進歩している。でも、タイトルを狙う準備はできていない。だからといって、楽しいチャンピオンシップにならないわけではない」 「それで、もしレッドブルの信頼性問題が再発すれば、それは彼らにとって大きな問題になるだろう。今年、フェラーリは多くのレースで大きな影響力を持つと思う」とリウッツィは予想する。