「僕自身、実はほとんど筋トレしないんです」…RIZAPグループ瀬戸健社長が、“ガチ勢以外”のジム「chocoZAP」を作った「驚きの理由」
「行き当たりばったりの人生でもいい」
――過去のインタビューで、学生時代は不器用でいじられキャラだったと仰っていました。それで、「できない人」の気持ちがよくわかるのでしょうか。 「自分のアイデンティティが『バカ』みたいな感じでしたからね。でも、僕は別にバカにされるのは本当にイヤじゃないんです。今でも全然社長に見られないことも多くて。みんなでゴルフを回っていても、キャディさんが僕だけにタメ口という割合がすごく高い(笑)。 通っていた高校は規律が非常に厳しい学校だったんですが、そこでも部活はサボっていたし、成績も悪かったですね。でもやめようと思ったことはないし、1回も学校を休んでいないはず。無駄にヤル気だけはありました。高校生のときは、将来の夢や目標なんて何もなくて、友達と毎日一緒に遊ぶのが本当に楽しかった。 もっと行き当たりばったりの人生でもいいんじゃないかとも思うんです。『夢を持たなくちゃいけない』『1回決めたらやり通さなくちゃいけない』とか、日本はキャリアや目標というところにちょっと真面目すぎる気がする。『何となく不安』だからと、仕事で使うわけでもなく宅建の資格を取ったりするでしょう。でも、僕はやっぱり好きなこと、自分がやりたいことをやるのが、一番パワーが出ると思う。 chocoZAPで展開しているサービスは、ほとんどが自己投資や自己実現につながるものです。カラオケもエステも、コロナ禍では不要不急といわれて、真っ先に犠牲になりました。今はインフレの時代になってきていますが、やっぱり一番初めに犠牲になるのはこういった贅沢品なんですよね。 でも、前向きでいられる、自分のことを好きになれる精神的な充足感はとても重要だと思っていて、絶対犠牲にしちゃいけないと思う。 だから『我慢しないで全部使ってください! 』と伝えたい。例えばカラオケなら、ストレス発散はもちろん、仕事のプレゼン前に声を出すための練習として使っている人がいたり、色々な使い道があるんです。追加料金なしなら値段のことを考えずに好きなだけ、ちょっとした贅沢ができるじゃないですか。 だからこれ以上料金をもらったら意味がないと考えています。気軽に運動を楽しんでもらって、人生前向きになれるきっかけを提供したいと思っています」 ・・・・・ 【つづきを読む】『学生時代は「最も社会で生きていけないタイプの人間」だった…! RIZAPグループ瀬戸健社長が赤字経営からchocoZAPで「まさかの大復活」したワケ』
週刊現代(講談社)