居酒屋では旬の魚や野菜を選ぼう!
旬のものはおいしい
居酒屋メニューの楽しみ方として「ぜひ、旬のものを食べよう!」ということをご提案したいと思います。
旬の食材は体にもお財布にも優しい
日本には四季があり、それぞれの季節に応じた旬の食材を味わうことができます。また、先人の知恵により、季節ごとに体が欲する食材を上手に食べることで体のバランスを整え、免疫力や抵抗力をつけて生命力の源としてきました。 旬の食材には、「多く収穫できる」「比較的価格が安い」「栄養価が高い」「新鮮」などのメリットがあります。 品種や産地などによって違いはありますが、季節ごとには、 春:なばな、いちご、たけのこ、春キャベツ、あさり、きんめだい、さより、するめいか 夏:きゅうり、トマト、なす、すいか、あじ、あおりいか、いさき、たちうお 秋:さつまいも、かき、くり、さんま、たい、かき(貝)、しまあじ、うなぎ 冬:はくさい、だいこん、みかん、はまぐり、ぶり、まぐろ などが挙げられます。 血糖値を上げずに居酒屋を楽しむ上で、特にお勧めなのは魚介類と野菜です。魚は産卵前の時期に脂が乗り、旬を迎えると漁獲量が高くなります。野菜も季節によって旬の時期はβ(ベータ)カロテンやビタミンCなどの栄養価が高くなるなどといわれていますが、実は能書きはどうでもよいのです。 なぜ選ぶか? それは理屈抜きに「旬の魚介類や野菜はおいしい」からです! しかも比較的リーズナブルに楽しめるのも良いですね。時には少し贅沢(ぜいたく)をして、しまあじやきんめだいの刺し身にスッキリとした日本酒を合わせる、なすの煮びたしや、がめ煮、筑前煮なども良いのではないでしょうか。 旬の食材は、そんなに量は多くなくても、じっくり味わえば十分に楽しめます。ぜひ、旬の野菜と魚を組み合わせて、栄養価が高く、満足度の高いメニューを選びましょう。 わたしはというと…行きつけの居酒屋では、毎回若手の料理人が旬の食材を使った「本日の一品」なるものを作ってわれわれに挑んできます。ほとんどがおいしいのですが、味の好みなどをコメントして他の常連客と盛り上がっています。至福の時間ですね。 日本は海と山に囲まれた島国であり、特徴的な四季を感じられる国です。だからこそ季節の食材を楽しむことができます。この幸せを感じつつ、メニューを選んでみてくださいね。 釣谷大輔(つりや だいすけ) 浜松医科大学第二内科 内分泌・代謝内科 *『月刊糖尿病ライフさかえ 2022年10月号』「居酒屋メニューだって楽しみたい!」より