「1週間程度は地震続く」 京大防災研究所の教授 愛媛・高知で地震
17日午後11時14分ごろ、愛媛、高知両県で震度6弱を観測する地震が発生した。今回の地震は、南海トラフ巨大地震の想定震源域で起きた。震源の豊後水道の辺りでは、深さ約30キロで陸側のユーラシアプレートの下に海側のフィリピン海プレートが沈み込んでいる。しかし、南海トラフ地震がプレート境界近くで発生するのに対し、今回の震源の深さは約39キロと深い。 【写真】コンビニでは商品が散乱……愛媛、高知で地震 現地の様子 香川大の金田義行特任教授(地震学)は「フィリピン海プレートの内部で起きた地震と思われる。(比較的規模の小さい)マグニチュード(M)6・6と推定されており、南海トラフ地震を誘発するような地震ではないだろう。ただし、2月にも近辺で震度4の地震があり、活動が活発になっている。日ごろの備えを見直してほしい」と語った。 山岡耕春・名古屋大名誉教授(地震学)も「震源の深さから見て、フィリピン海プレート内部で起きた地震とみられる」と指摘する。その上で「この場所の地震としてはかなり大きい規模の地震と言える。南海トラフへの影響はないとは言い切れないが、無視できる程度の規模の地震だろう」と指摘した。 京都大防災研究所の西村卓也教授(測地学)によると、豊後水道付近は2001年の芸予地震(M6・7)など、過去にも大きな被害を出した地震が起きてきたという。「今後1週間程度は地震が続くことを念頭に置いて備える必要がある」と注意を呼びかけた。【大野友嘉子、鳥井真平、垂水友里香】