鹿島学園DF文平千陽「凄い勉強になったし、成長できた大会」。全国大会での勝利、将来のプロを目指す強力右SBが地元で強敵相手に実力発揮
「この大会で、前橋育英とかレベルの高いチームともやれて、チームとしても、個人としても、凄い勉強になったし、成長できた大会だったかなって思います」 【写真】「マジで美人」「可愛すぎてカード出る」現地観戦した女子アナに称賛集まる 180cmの強力右サイドバック(SB)文平千陽(3年=刈谷JY出身)がそう振り返ったように、鹿島学園高(茨城)は学校所在地の鹿嶋市に隣接する神栖市で開催された「第1回神栖ワールドユースフットボール」で貴重な経験。今月27日開幕のインターハイを前に成長する3日間となったようだ。 地元・茨城で、プレミアリーグ勢の前橋育英高(群馬)など他県の強豪校やマドリード州選抜(スペイン)、順天堂大U-20と対戦。ボールボーイを務めた地域の中学生たちやサッカー少年が見つめる中で、各選手が自分の良いプレーを出そうと挑戦していた。 文平は就実高(岡山)戦でダイナミックなオーバーラップからMF山入端琉海(3年)の先制ゴールを演出。「サイドバックが高い位置を取って仕掛けて、そしてクロスっていうのはチームとしても今やってる攻撃パターンの1つなんで、それは上手くいったかなって思います」と振り返る。 また、2-0で勝利したマドリード州選抜戦については「1個(マークが)外れたら、結構スルスル行けて、自分のスピードや強さは出せたかなっていう風に思います」とコメント。大会全体を通しても、「自分の特長である積極的な攻撃参加だったり、その対人の強さだったりは見せれたかなっていう風に思います」と手応えを口にしていた。 文平は元々サイドハーフで、1年時に選手権全国大会で先発出場。今年から右SBに転向した。そのコンバートに対し、「自分はポジティブに捉えて。そこでまた新たな課題が見つかれば、そこでまた自分は成長できるって考えて、そういう気持ちでやっていました」。新たなポジションで前向きな取り組みを継続。現在は「パフォーマンスも少しずつ上げてきてるかなっていう風には思います」と自信をつけてきている。 180cm、75kgの肉体を活かした際の強さとスピード、加えて鈴木雅人監督も高評価する左右両足のキックも特長だ。「中学生の(コロナ禍の)自粛期間の時に右足、左足のキックは結構練習しました」というキックは現在、縦突破からの右足クロス、カットインしての左足シュートに活かされている。 2学年上の先輩で、U-18日本代表候補やU-19全日本大学選抜にも選ばれている快足右SB櫻井稜(現法政大)にも負けないスケール感。「櫻井君は自分が1年の頃からトップで一緒にやっていて、凄いスピードもあって、凄い選手だなっていう風に感じてたんで、そこは1つの目標っていうか、考えてる選手でもあります」。文平は、櫻井や憧れのイングランド代表DFトレント・アレクサンダー・アーノルド(リバプール)のように、より攻撃面で相手に怖さを与えるSBを目指す考え。そのために求めているのは、ゴールだ。 「今はアシストとかで何点かチャンスは作っているんですけど、自分が点を取ってチームを勝たせたりというのはもっと出せれたらなって思います」。インターハイではまず初戦(日章学園高対鵬学園高戦の勝者と対戦)突破に集中。「チームとしても、自分としても、結果を残していけたら」。将来のプロ入りを掲げる右SBにとってはアピールの機会でもあるインターハイ。「第1回神栖ワールドユースフットボール」で活躍した文平は全国の強敵も上回り続け、鹿島学園の勝利に貢献する。