肥薩おれんじ鉄道脱線 単線から複線になった直後に異音、運輸安全委が調査 出水-川内間は25日始発から運休
肥薩おれんじ鉄道は、出水市の野田郷駅構内の脱線事故の影響で、出水-川内間を25日始発から運休している。復旧作業を進めており、再開は未定。運輸安全委員会は鉄道事故として鉄道事故調査官2人を派遣し、原因を調べる。 【写真】脱線事故の影響で肥薩おれんじ鉄道の運休を知らせるモニター=24日午後3時すぎ、出水市の野田郷駅
脱線は24日午前11時35分ごろ、新八代(熊本県八代市)発川内(薩摩川内市)行きの列車で発生。乗客乗員12人にけがはなかった。 同鉄道によると、野田郷駅に到着前、レールが単線から複線になった直後に運転士が異音に気付き、非常ブレーキをかけて停車。先頭の車輪が進行方向の左側に脱線した。2004年3月の開業後、初めての脱線事故ではないかとしている。 1両編成で新八代午前9時52分発、川内午後0時25分着の6131D。25日以降、復旧作業が完了して安全が確認でき次第、運転を再開する見込み。 野田郷駅近くの野田女子高校は、全生徒187人中98人が通学に利用。校内放送で生徒に運休を伝えるなど対応に追われた。前園昌一郎教頭(52)は「大雨や台風で運休や遅延はあったが、脱線と聞いて驚いている。少しでも早く通常運行に戻ることを願う」と話した。 同鉄道は九州新幹線部分開業に伴い、並行在来線として開業した第三セクター。JR貨物も線路を使う。
南日本新聞 | 鹿児島