市発注工事の入札情報めぐり官製談合の疑い 岩手県一関市職員ら逮捕
岩手県一関市発注の公共工事の入札情報を漏らしたとして、県警は19日、同市都市整備課課長補佐、金今(かねこん)進容疑者(60)を官製談合防止法違反と公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕し、発表した。工事を落札した市内の工事関連会社「フジテック岩手」(同市藤沢町)の元役員、千葉登美夫(72)と娘の同、里美(47)の両容疑者、水道設備工事会社「永沢水道工業」(同市三関)の元取締役専務、千葉敏郎容疑者(68)をそれぞれ公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕した。県警は4人の認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、金今容疑者は市建設部参事だった2022年7月~23年6月、市発注の中学校校舎や給食センター、診療所の工事など3件の入札に関する情報を業者側に教え、落札させた疑いがある。フジテック岩手は2件、永沢水道工業は1件を落札した。 千葉敏郎容疑者は先月28日、市幹部へ贈賄容疑で逮捕されていた。県警は市発注の公共工事で不正が繰り返されていた可能性があるとみて、全容の解明を進める。 同市の佐藤善仁市長は「先の元職員に続き、現職の職員が逮捕され、大変驚いている。捜査には全面的に協力する」とのコメントを発表した。
朝日新聞社