4月10日は「エアコン試運転の日」 春先に転ばぬ先の…確認するべき6つのこと(多賀一晃/生活家電.com主宰)
【家電のことはオイラに聞いて!】#44 4月10日は「エアコン試運転の日」。なぜかというと4運10(試運転)だから。近年、誰でもお金を出せば、記念日を設定できるようになり、登録記念日数はめちゃ多くなっています。 テレビの寿命「6万時間説」は昔の話? 液晶パネルが信じられないほどタフな理由 試運転を必要とする家電はあまり見当たりませんが、なぜエアコンだけ春先に試運転をするのかというと、夏前に30度を超える中で使い始めると、もう止めることはできないため。 その上、壁に取り付けてあるので、修理はメーカー運び入れでなく、出張修理となり、時間がかかるからです。 実際、パナソニックのウェブ調査(550人)によると、エアコンを購入・発注してから稼働するまでに、2週間以上かかった人が全体の3割。また、修理を依頼して、稼働までに2週間以上かかった人が全体の2割でした。エアコンはほとんどの家庭にありますので、約5分の1が暑い真夏に、思ったようにエアコンの恩恵を受けられなかったわけです。ちなみに、上記の数字のうちエアコン購入者の3%、修理依頼者の8%は3週間以上かかったそうです。 今やエアコンは熱中症を回避するための必要家電です。特に、高齢者や乳幼児がいる家庭で、2週間は待てません。そこで故障を事前に察知できるようにメーカーがすすめているのが「試運転」というわけです。 (一般社団法人)日本冷凍空調工業会と(一般財団法人)家電製品協会が定めた手順書によると、試運転は次の6点を確認します。 ①電源部 電源プラグやコンセントに変色、汚れはないか? また、ホコリがたまっていたら取りましょう。 ②フィルター ホコリはたまっていないか? 破れや破損はないか? ③室外機 上や前にモノが置かれていないか? ④リモコン 液晶表示はされているか? リモコン操作は可能か? ⑤冷風の確認 冷房設定温度16~18度で10分程度運転。冷風が出ることを確認します。 ⑥正常運転の確認 ⑤の状態を30分継続します。室内機から水漏れ、異音、異臭がないか、室外機から異音、異臭がないか確認します。 以上に異常などがあった場合、使用を中止、お買い上げの販売店、またはメーカーにご相談してください。ということですが、ホコリは掃除機で掃除できますし、フィルターは洗浄すれば対応可能、リモコンは電池切れかもしれません。 見極めは各自でお願いします。試運転自体は、小1時間もあれば、対応できます。あと、カビが生えていても諦めないでください。富士通ゼネラルの「プレミアムクリーニング」は、室内機を取り外し分解洗浄します。壁に掛けたままでの洗浄は、エアコンの片面。実は半分残っているのです。取り外しての分解洗浄は全面。値段は約2.5万円~と少々高いけど頼りになります。 今年は、東京でも3月31日に過去最高の28.1度を記録しました。30度を超える日は間近。今年こそ試運転をぜひやってみてください。 (多賀一晃/生活家電.com主宰)